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現場の進捗管理/4K定点カメラで効率化/安藤ハザマら 生産性向上を実現
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>安藤ハザマ、日本マルチメディア・イクイップメント(東京都千代田区、高田守康代表取締役)、富士ソフト、計測ネットサービス(東京都北区、佐藤哲郎代表取締役)、宮城大学でつくる映像進捗管理システム開発コンソーシアムは、建設現場の進捗管理を効率的に行うための「定点カメラ映像による進捗管理システム」を開発した。ことし1月から現場での本格的な試行を開始しており、現場技術者が効率的な施工管理を実施でき、建設現場の生産性を向上させることを確認した。
システムに実装した主な機能は、「映像に3Dデータを重ねて表示」「映像から距離や面積の算出」「建機検出AI(人工知能)による進捗レポート」「オルソ画像の作成」。
具体的には、現場に設置した4K解像度の定点カメラによるリアルタイムな映像を瞬時に疑似的な3D映像に変換し、CIMモデル、振動ローラーのGNSS(衛星測位システム)データ、深層混合処理工の施工データを重ねて表示する。これにより、工事の完成形に対する進捗状況が直感的に分かりやすくなる。
パソコンの画面上を直接タッチすることで、映像上の任意地点の距離や面積を瞬時に算出できる。日々の出来形管理や資機材の配置計画といった簡易な測量が画面上で可能になる。
AIによる建機の識別は、ダンプ、バックホウ、ブルドーザー、振動ローラーを識別対象とし、その識別結果を進捗レポートで表示する。進捗レポートにはダンプの計画運搬台数に対する実績が30分ごとの時系列グラフで表示されるため、施工途中の予実管理が可能になり、ダンプの滞留状況などの通常とは異なる傾向を早期に発見し、原因を分析できる。4Kカメラの活用により、カメラからの距離が150mの場合、80%程度の識別率を確保できることを確認している。
また、現場を囲うように高所に設置した4台のカメラ映像を写真測量の原理により結合させて、オルソ画像を作成し現場状況の進捗確認や施工計画の立案に活用する。
システム適用の効果として、事務所のパソコンから現場の状況や工事の進捗をリアルタイムに把握できるため、現場技術者が工事の進捗状況を確認するため現場に立ち会う回数や時間が削減された。
また、パソコン画面上で現場の距離や面積が算出できるため、簡易な測量作業の代替となり、現場技術者が行っていた測量の作業時間も大幅に削減することが可能になった。これらの効果を積み重ねることにより、アイドルタイムが減少し、現場技術者が他の業務に注力できる時間が増え、建設現場の生産性が向上することを確認している。
残り50%掲載日: 2020年3月18日 | presented by 建設通信新聞