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  • 大成建設/耐震部材に意匠性/鋼板と木材で華やかさ

     大成建設は、集成材やCLT(直交集成板)などの木質系の材料と鋼板を組み合わせることで、従来の鉄骨ブレースや鉄筋コンクリート壁にない高いデザイン性を実現させた耐震構法「T-WOOD BRACE」を開発した。耐震部材としての構造性能を確保しながら、木のぬくもりを感じさせることができる点が特徴。そのデザインは見た目にも華やかさを醸す。

     

     新たに開発した「T-WOOD BRACE」は、鋼板を格子状に組んだブレース(鋼板ブレース)の枠内に集成材やCLTなど木質系の材料を配置することで、意匠性を向上させた耐震構法となる。

     

     鋼板による斜め格子の角度や間隔、組み合わせる木質系材料の形状・配置パターンを変えることで、豊富なデザイン(バリエーション)を生み出すことが可能。鉄骨ブレースや鉄筋コンクリート壁など、見た目が画一的な印象になりがちであった従来の耐震部材に見た目の美しさや華やかさをプラスすることができるという特徴を持つ。

     

     実際に配置された集成材やCLTが鋼板ブレースの圧縮強度を高める座屈補剛材の役割を果たすことで、従来の耐震部材と同等の構造性能を確保。新築だけでなく、既存建物に耐震部材を設置する補強工事(改修工事)など適用のバリエーションも多い。

     

     例えば、エントランスやホールといったデザイン性が求められる個所にのみ「T-WOOD BRACE」を適用するなど、ピンポイントでの採用も可能。まさに耐震部材としての構造性能と木材によるぬくもり・意匠性を両立させた、画期的な耐震構法と言えそうだ。

     

     既に2021年3月の竣工を予定している滋賀県の「米原市統合庁舎(新築工事)」や、横浜市にある同社の「技術センター本館(改修工事)」に適用。特に当初は鉄骨ブレースが採用される予定だった米原市統合庁舎は、デザイン性などを考慮した結果として「T-WOOD BRACE」の採用が決定したという。

     

     同社は高いデザイン性が求められる公共施設・文化施設などを中心に「T-WOOD BRACE」を積極的に提案していく。今後も独自の木造・木質建築の技術「T-WOOD」シリーズの1つとして一層の普及・展開を狙う。

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    掲載日: 2020年4月3日 | presented by 建設通信新聞

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