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総合評価は良好/橋梁、トンネル、軌道の3施設/土木学会の鉄道インフラ健康診断
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>土木学会(林康雄会長)は、鉄道部門の「インフラ健康診断書」をまとめた。169の鉄道事業者を対象にアンケートを実施し、施設の検査結果や維持管理体制の情報を集約して指標化した結果、総合評価では橋梁、トンネル、軌道とも健康度は「B」(良好)で、維持管理体制も「現状の管理体制が続けば、現状の健康状態が続くと考えられる状況」と結論付けた。
アンケートは152の事業者から回答があった。回答事業者合計の営業㎞数は2万4027㎞となり、対象とした169事業者の98.4%を占めている。
4日に会見したインフラメンテナンス(鉄道)特別委員会の野澤伸一郎幹事長(JR東日本執行役員構造技術センター所長)は、「169の鉄道事業者を対象に実施しており、かなり価値の高いアンケート結果になっている」と述べた。
健康診断は、施設の健康度と維持管理体制の2つの指標で評価した。健康度はA(健全)-E(危機的)の5段階評価とし、維持管理体制は「改善見込み」「現行維持見込み」「悪化見込み」を矢印の方向で示している。
橋梁やトンネルについては、全般的には維持管理が施され、おおむね良好な状態で、事業者や輸送密度(営業㎞1㎞当たりの1日平均通過人員)による差は少ない傾向にある。
また、鉄道はほかのインフラに比べて高齢化が進んでいるが、経年と施設の健康度に明確な相関性はなく、インフラの健康度が必ずしも経年の進行だけに依存するものではないことが示された。
軌道では、定期的な補修によって全般的におおむね良好な状態を保っているものの、地方鉄道などの輸送密度が低い線区では健康度が低い傾向がある。
維持管理体制は、「全般的には現状の管理体制が維持できれば、健康状態も保てる」としているが、地方鉄道事業者は予算、人員状況、人材育成、技術開発のあらゆる面で厳しい環境にある。健康状態が特に悪いインフラを保有する事業者は、メンテナンスコスト、人員が十分に確保されていない可能性が高いと指摘している。
残り50%掲載日: 2020年6月5日 | presented by 建設通信新聞