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立命館、熊谷組ら/労働者の負荷測定/スマートデバイス活用
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>立命館大学の児玉耕太テクノロジーマネジメント研究科准教授と熊谷組などの研究グループは、スマートデバイスを使い、建設労働者の労働負荷などを定量的に測定できる新たな予測モデルを考案した。スマートウォッチを使用して作業員の移動加速度と年齢、暑さ指数(WBGT)を測定することで、予備心拍数(%HRR)に近い精度で労働負荷を判定できる。6日に成果を国際学術誌『Sensors』で発表した。
実証実験は、熊谷組が大阪市で施工を担当する大阪市内の雨水滞水池築造工事の現場で実施。作業員は心拍数や加速度センサーを一体化した下着型Tシャツに無線機器を装着し、被験者の生体情報と身体活動量を測定するシステムで、作業員の業務を妨げずに身体負荷による心拍数変動を計測し、心拍数と身体活動量の関係を分析した。
この分析をもとに身体活動量と年齢、WBGTに基づいて判定する健康リスクの新たな予測モデルを考案した。モデルでは一般診療で使われている予備心拍数の約90%の精度を実証できたため、労働負荷で必要だった心拍測定を不要とすることが可能になった。
研究グループでは、スマートウォッチとクラウドシステムと連動させ、予測モデルによる判定が可能なシステムを開発した。作業員の健康リスクをパソコン上から定量的に認識できるツールとなる。
児玉准教授は「通常、作業者に労働負荷がかかっているのが分かるのは、ひどい状態になってから。数値化することでそれが事前に分かるので、作業員の健康管理に大いに役立つだろう」と語る。
熊谷組では、30日に同社の筑波技術研究所(茨城県つくば市)で建設機械のオペレーターを対象とした同システムの実証実験の見学会を実施する。
残り50%掲載日: 2020年7月7日 | presented by 建設通信新聞