建設技術者向けNEWS
建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!
-
大林道路/自律走行ロボで殺菌/デンマーク社UV-C照射 国内建設業初
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>大林道路は、デンマークのUVD Robots社製の完全自律走行型殺菌ロボットを導入し、福島県浪江町の大林組・東亜建設工業・鉄建建設JV大熊5工区貯蔵JV工事事務所で事務所内の殺菌業務を実施している。プログラミングにより自動で移動し、紫外線の中でも特に細菌やウイルスに対する殺菌効果が高いUV-Cを照射するロボットで、建設業界での採用は同社が国内初となる。
紫外線の中でも波長が180-280μmの深紫外線UV-Cは、DNAの分子構造を破壊する作用が強く、殺菌効果が高い。UV-Cは特殊なランプで人工的に照射することができ、照射面すべてを一度に殺菌できるという利点がある。一方で、光源から陰となりUV-Cが当たらない個所には効果がないため、殺菌作業では光源を移動させる必要があり、人力で移動させる場合、作業員はUV-Cを浴びないよう照射ごとに避難しなければならず、起動から照射開始までその都度時間がかかってしまうなどの問題がある。
ロボットは完全自律型で、搭載したSLAM(レーザーセンサーなどで取得した周辺環境の情報から、自己位置の推定と地図の作成をする技術)で施設の間取りを把握する。作業員が専用アプリで間取り図に殺菌ポイントを設定すると障害物を感知しながら自動走行し、殺菌作業を実施する。自動で移動して殺菌作業を進めるため、人力で移動させる場合と比較して時間の削減や作業員の負担軽減などが期待できる。
大林道路は、技術開発などで協力関係にあるカンタム・ウシカタ(横浜市、久保至社長)を通じて同機材を導入し、大熊5工区貯蔵JV工事事務所から受託した事務所内の殺菌業務を5月から週1回のペースで実施している。大林組の上田明生福島復興総合工事事務所所長は、ロボットを利用することで「工事関係者の作業環境を改善していきたい」と述べ、適用個所を増加させるために大林道路と輸送手段などを検討していく方針を示した。
残り50%掲載日: 2020年7月10日 | presented by 建設通信新聞