建設技術者向けNEWS
建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!
-
既製コンクリ杭/支持層到達を遠隔確認/作業時間 最大で半減/大林組
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>大林組は、既製コンクリート杭工事の支持層到達状況をウェブ上でリアルタイムに確認できる支持層到達確認支援システム「杭番人」を開発した。杭の支持層到達確認作業の時間を最大で50%低減できる。既製コンクリート杭の施工現場に幅広く導入する。
既製コンクリート杭のプレボーリング根固め工法は、杭打ち機に搭載したオーガーで地盤を掘削し、工場で製作したコンクリート製の杭を挿入して地盤に定着させる。杭の先端が支持層に到達したことを施工者が工事中に確認することが義務付けられている。ただ、支持層への到達状況は目視で確認できないため、杭メーカーなどの杭工事管理者はオーガーを回転させるモーターの電流値や掘削時間の変化によって支持層到達を判定する。硬い地盤の掘削時には杭打ち機にかかる負担が大きくなり、杭打ち機本体が振動するといったことも到達を判断する指標となっている。支持層到達判定時には元請けも施工現場で立ち会っている。
杭番人は、ウェブ上で施工管理情報をリアルタイムで表示する。元請けの技術者は、現場の杭打ち機のモニター画面を見なくても、遠隔地のパソコンやモバイル機器で支持層到達を効率よく確認できる。地盤状況や杭の本数によって差はあるものの、最大50%程度、作業時間を低減できる。
日本建設業連合会の「既製コンクリート杭施工管理指針」では、支持層到達の確認方法として「電流値や施工状況の変化などにより確認する」とされている。杭打ち機の振動やモーター音が判断指標になるものの、杭工事管理者の経験に基づく感覚に依存しており、定量化して記録できないという課題があった。杭番人では、杭打ち機の振動を計測して周波数別に分析し、振動の大きさごとに色分け表示するため、判断指標をデータ化して記録できる。地盤状況によっては、電流値の変化が不明瞭な場合もあることから、電流値と杭打ち機の振動に加え、独自の指標を加えた計13種類の指標も表示し、複合的に判定することで支持層判定の制度を向上する。異常値を検出した場合はアラームを発する。
残り50%掲載日: 2020年7月16日 | presented by 建設通信新聞