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矢板工法のT覆工再生/はつり工法で確認試験/西松建設 作業効率など把握
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>西松建設は、矢板工法で建設されたトンネルの覆工を模したコンクリート試験体を使用して、はつり工法の確認試験を実施した。ウォータージェットはつり工法と回転ドラム式はつり工法の2種類のはつり工法を選定して、それぞれの特徴や作業効率などを把握。得られた情報を基に現場条件を考慮した最適なはつり工法の選定や管理方法の検討に生かすことが狙い。
対象のコンクリート試験体は幅4000mm×高さ2200mm×厚み1500mm。圧縮強度1平方mm当たり41ニュートン。
神奈川県愛川町の愛川技術研究所でウォータージェットはつり工法と回転ドラム式はつり工法の作業効率や騒音などの状況、仕上がり状況(切削面を3Dスキャナーで測定)などを確認した。
背景には高度成長期に建設されたトンネル覆工の多くが矢板工法で建設されたものであることから、覆工にひび割れや漏水などの変状が顕在化していることが挙げられる。
その対策として背面空洞の充填や止水工、導水樋の設置などの対応をとっているが、湧水量が多く、目詰まりを生じて導水に支障が出ることが多いため、覆工構造の抜本的な改善が求められていた。
改善方法として既設の覆工コンクリートをロックボルトによって補強した後、表面をはつりとって防水工や再覆工といったトンネル内空断面を確保した上での覆工再生が検討されているが、車両の通行を確保しながら、覆工再生を行うには作業スペースが大幅な制限を受けてしまう。
これまで作業スペースが制限された状態でのはつり作業はほとんど事例がないため、施工計画に必要となる作業効率などが不明確であるという課題があった。
同社は2種類のはつり工法が作業スペースに制限を受けた状態でも適用可能かどうかの確認試験を実施して、作業効率や仕上がり具合を把握することで正確な施工計画を立案につなげる。
実際の現場は使用可能な施工ヤード、切削がらなど廃棄物の搬出・排出方法、排出距離などが刻々と変化することが予想されるため、それらの現場状況を考慮して、最適なはつり工法の選定や組み合わせ、管理方法の検討を行うとともに、再覆工も併せた覆工再生の検討を進めることでインフラの大規模更新・修繕に貢献していく。
残り50%掲載日: 2020年7月21日 | presented by 建設通信新聞