建設技術者向けNEWS
建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!
-
福島第一原発に防潮堤/最大高さは16m/東京電力
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>東京電力は、福島第一原子力発電所の津波対策として、新たに最大高さ16mの防潮堤を建設する。政府の津波推計に基づき、1-4号機側と4号機南側の2カ所計1㎞の防潮堤を整備する計画だ。詳細設計を経て、1-4号機側は2021年度第1四半期、4号機南側は同第3四半期に着工する。ともに23年度末の完成を目指す。
内閣府の有識者会議の報告書によると、日本海溝沿いで巨大地震が起きた場合、東日本の太平洋沿岸の広い範囲で津波が発生すると想定している。東電がこの想定に基づいて試算した結果、福島第一原発に最大15m程度の津波が到達する可能性があるという。
防潮堤には、火力発電所から排出される石炭灰とセメントを混合する「アッシュクリート」を使う。1-4号機側は、最大高さ15m、長さ600m。法面補強が含まれ、24カ月の工期を見込む。一方、4号機南側は最大高さ16mで長さ400m、工期は17カ月。ともに本体工事とは別に、干渉物の撤去・移設なども進める。
今後の詳細検討で、防潮堤の高さや設置範囲などの細部を詰める予定だ。廃炉工事全体の進捗に影響を与えないよう平面・縦断線形を決める。干渉設備の移設などは、防潮堤工事の工程との優先順位を踏まえて検討する。
東電はこれまで、千島海溝で発生する巨大地震を想定して高さ11mの防潮堤を建設してきた。今回、日本海溝の地震予測がまとまったことから、新たな防潮堤を整備することにした。
福島第一原発では現在、廃炉作業などを進めている。津波が押し寄せると、放射性物質が拡散したり作業が大幅に遅れる可能性もあるため、早期の整備を決めた。
残り50%掲載日: 2020年9月16日 | presented by 建設通信新聞