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タワークレーンを3次元自動誘導/オペレーターの負担軽減/戸田建設 2020年度内に現場試行
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>戸田建設は、揚重作業における負担の軽減と作業効率の向上を目的にタワークレーンの3次元誘導システムを開発した。これまで手動で行っていた操作をBIMデータを活用して支援する。オペレーターの負担軽減を図りながら、効率よく安全なタワークレーンの操作を実現することが狙い。2020年度に現場での試行を予定している。22年からの適用を目指す。
新たに開発した3次元自動誘導システムは、鉄骨BIMデータと施工計画データの活用システム、揚重部材の自動判別システム、移動ルートを自動作成する「自動通過点算出システム」という3つのシステムで構成する。
最初のステップで鉄骨製作図のBIMデータをベースに部材ごとに時間軸(施工順序)と部材情報(位置や識別ナンバー)を付加したデータを作成。揚重部材の自動判別システムで、荷取り地点で揚重する部材のRFIDタグを読み取ることで、オペレーターがモニター上でBIMデータと照合する流れ。
現場の施工計画に基づいて、自動通過点算出システムが自動判別システムで読み取った部材ごとの吊荷通過ポイントを算出する。 そのデータがタワークレーンに伝わることで、 タワークレーンが自動運転を開始。 荷取位置から取付位置まで一連の作業を自動誘導する仕組みとなる。
鉄骨部材やブーム先端の位置・加速度などの情報をタワークレーンに設置したGNSS(全地球衛星測位システム)アンテナやセンサー、高感度カメラによって揚重部材の位置や姿勢を制御。夜間や悪天候でも安全で効率的な自動運転が可能になる。
鉄骨部材などの揚重作業の自動化に取り組む戸田建設は、既に画像処理技術を用いた吊荷旋回制御装置(ジャイアン)や衛星測位技術を用いた2次元での自動誘導システムを実用化している。
3次元での自動誘導にバージョンアップさせた新システムは20年度の現場での試行を予定。 今後の展開として、 この3次元での自動誘導システムに、 開発済みの自動鉄骨計測・建入れシステムや仮ボルト不要接合工法「ガチャントピン」、 自動溶接ロボットなどを効果的に組み合わせることで、 鉄骨工事の“完全自動化”を目指していく。
残り50%掲載日: 2020年10月8日 | presented by 建設通信新聞