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潮見イノベーションセンター起工/初弾「旧渋沢邸」再築に着手/清水建設が総額500億円投入
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>清水建設が総額約500億円を投入して東京都江東区に整備するオープンイノベーションの拠点施設「潮見イノベーションセンター(仮称)」の建設プロジェクトがスタートを切った。初弾として11月2日から青森県六戸町で保存されていた旧渋沢邸の再築工事に着手する。再築期間は2023年2月までの2年4カ月間となっている。
再築される旧渋沢邸は、明治から大正にかけて同社の相談役を務めた渋沢栄一の邸宅として1878(明治11)年に完成した木造建築となる。同社の2代目当主である清水喜助が手掛けた。
洋館などの増築を経て現在の姿に至っているが、母屋の主要部(表座敷)はほぼ当時の姿のまま現存している。完成から140年以上が経過した現在でも、その建築的な特徴や細部に用いられた意匠、工法が状態よく保存されているという。
2度の移築を経て、1991年から青森県六戸町で保存されていたものを譲り受けて、新たに整備する潮見イノベーションセンターに再築する。
再築工事は、旧渋沢邸が持つ文化財としての価値を維持・継承することを基本方針に手作業で丁寧に解体・収去した2万点を超える部材を使って精緻な復元を目指す。
再築によって、本格的な和風建築と洋風建築とを巧みに調和させた近代住宅史における貴重な建物が往事の姿でよみがえることになる。
23年のオープンを予定している潮見イノベーションセンターは本館と研究施設、研修施設、歴史資料展示施設、旧渋沢邸の5棟の施設群で構成。その規模は総延べ約2万5000㎡に及ぶ。
研究施設や研修施設などの新築建物は来春の着工を予定。同社が長期ビジョンで示す30年の企業像「スマートイノベーションカンパニー」の実現へ、革新的な生産技術の開発や事業の多様化、次世代を担う人材育成の拠点として活用していく方針だ。
23日に現地で地鎮祭が執り行われた。井上和幸社長の鍬(くわ)入れ、今木繁行副社長の鋤(すき)入れの後、宮本洋一会長と清水宗家の6代当主・清水満昭氏が神前に玉ぐしをささげて、工事の安全を祈願した。
残り50%掲載日: 2020年10月26日 | presented by 建設通信新聞