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電設大手5社/受注2社増3社減/売上高いずれも減収
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>電気設備工事大手5社の2021年3月期第2四半期決算(個別)が出そろった。受注高は関電工とユアテックが前年同期実績を上回ったものの、きんでん、九電工、トーエネックの3社は下回った。売上高は5社とも減収だった。営業利益はきんでんとトーエネックが増益、関電工と九電工が減益、ユアテックは損失となった。
関電工の受注高は、屋内線・環境整備工事が新型コロナウイルスの影響による地方の工場案件などの延期で受注を減らしたものの、大型太陽光発電設備やCATV設備などの受注が寄与し、前年同期比で増加した。収益確保で注力する屋内線・環境整備工事のリニューアルは714億円を確保し、同工事に占める割合が55.2%と新築工事を上回る。単体の完成工事総利益(粗利)率は9.0%。繰越工事高は4237億円で、中間期としては4期連続して4000億円超となる。
電気設備工事5社の2021年3月期第2四半期決算(個別)。単位100万円、カッコ内は伸び率%、△は損失または減少、下段は通期予想、九電工の通期予想は連結
きんでんは、受注高がほぼ横ばいだった。LAN工事や携帯電話関連の情報通信工事が増加し、保健・医療施設や教育・文化施設、工場の一般電気工事が減った。粗利率(単体)は16.5%、手持ち工事高は4114億円となった。
九電工の受注高は、コロナ禍を反映した製造業やサービス業の設備投資先送りに伴い減少した。売上高の減少は、前年同期に大型案件が進捗したことの反動減という。前期末の工程ひっ迫を受け利益率を引き下げた一部の大型案件を引き渡したことが響き、粗利率(連結)は12.4%。手持ち工事高は26.9%増の4035億円を抱える。
ユアテックは、屋内配線などの一般工事が減ったものの、配電線などの電力工事が増えて受注増となった。売上総利益率(連結)は10.8%。手持ち工事高は、新型コロナの影響で案件が後ろ倒しになっていることなどから、18.1%増の1357億円となった。
トーエネック受注高は、通信や空調管の工事は伸ばしたものの、配電線、屋内線、地中線の工事が減った。売上総利益率(連結)は工事原価圧縮による採算性の改善などが寄与して15.9%となった。手持ち工事高は794億円。
通期業績予想は、4社が減収減益を見込む。今回公表したユアテックは、手持ち工事高が多いことを背景に増収増益と見通す。トーエネックは7月公表の予想から実績と手持ち工事の状況を反映し、売上高、各段階の利益とも上方修正した。受注高はトーエネックが増加を見込み、関電工、きんでん、九電工、ユアテックの4社は減少する。
残り50%掲載日: 2020年11月2日 | presented by 建設通信新聞