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  • 戸田建設/コスト・作業時間を2割減/盛土の沈下防止工法開発

     戸田建設は、軟弱地盤の盛土工事に伴う周辺地盤の引き込み沈下をローコストで防止できる縁切り壁工法「スリムウォール工法」を開発し、有効性を確認した。同工法は、親杭を支持層に根入れさせ、親杭間に鋼板を挿入・固定して内外で地盤の縁を切ることにより沈下の影響を低減させる構造。数値解析結果によると、親杭長の2分の1の深さまで鋼板で仕切ることにより、鋼矢板全面施工と同等の効果が得られ、約20%のコストと作業時間の縮減を実現できる。

     

     実証試験では、縁切り壁として親杭と鋼板を使った壁を設置し、鋼板の取付方法の検証や施工時間を確認した。次に当該個所片側に盛土し、引き込み沈下の抑制効果の確認を実施した。

     

     施工時間の確認では、軟弱な粘性土地盤を対象に、同工法と鋼矢板工法の2種類の縁切り壁を設置した。同工法は親杭間隔1.5mピッチ、親杭(14m)に対し、鋼板は圧入深さ6m(3mを2連結)とした。同工法と鋼矢板壁はすべてバイブロハンマー圧入で設置したが、圧入枚数が少なく段取り替えも少ない同工法は、鋼矢板工法に比べ約20%の作業時間短縮を確認した。

     

     引き込み沈下の抑制効果の確認では、同工法と鋼矢板工法それぞれのフィールドで、層別沈下量と地表面沈下量を3カ月間計測して縁切り壁の効果を比べた結果、同工法は解析結果どおり、鋼矢板工法とほぼ同等の沈下量を抑制した。

     

     今後、実際の建設現場の盛土工事で適用を進めるとともに、さらなるコスト縮減に向け打設工法、鋼板接続方法を改良していく。

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    掲載日: 2020年11月20日 | presented by 建設通信新聞

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