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  • インフラ構造物の劣化予測高度化/高精度3Dモデル形成/清水建設と米カーネギーメロン大

    【微細な損傷情報も反映】

     

     清水建設は、米国のカーネギーメロン大学と共同でドローン計測によるRC構造物の画像情報から微細なひび割れなど損傷情報を反映した高精度3次元モデルを形成する技術を開発した。インフラ構造物の劣化予測技術の高度化が狙い。継続して研究開発に取り組むことで、データ計測から評価・診断まで一気通貫に対応できるインフラ劣化予測システムの確立を目指す。

     

     新たに開発した高精度3次元モデル形成技術は、ステレオ画像計測とレーザー計測(LiDAR)を併用するUAV(ドローン)搭載型の3次元計測システムと、独自のアルゴリズムによる3次元モデル化の手法、画像から構造物の変状を抽出する画像解析AI(人工知能)技術の組み合わせによって構築した。

     

    4153全体イメージ

     

     構造物の3次元計測に高解像度カメラ2台で構成するステレオカメラとLiDARを組み合わせた計測装置を利用。取得した写真画像から3次元形状を高精度に形成する。

     

     ドローンに搭載した計測装置で対象構造物を計測。ステレオカメラが取得した3次元点群データの測位精度をLiDARの位置情報で補正・補強することにより、精緻な形状の3次元モデルが形成する仕組みだ。

     

     画像解析AIがステレオカメラの高解像画像から検出したひび割れ形状を3次元モデルに重畳することで、損傷情報を反映した高精度な3次元モデルをつくり出すことができる。

     

     3次元モデルの形成は橋長200mの一般的なRC橋梁の場合、計測を含めて数日程度で完了するという。

     

     同社は、インフラの老朽化対策として、従来からの目視点検を代替するICT計測技術や、構造物の劣化状況を的確に診断・予測できる解析技術の開発が不可欠である点に着目。2018年3月からカーネギーメロン大学とのインフラ劣化予測システムの共同研究開発に着手していた。

     

     シミュレーション解析の精度を高めるために欠かせない損傷状況まで正確に反映した構造解析モデルの自動生成に向けて、従来技術で実現できなかった位置・形状の誤差を数mmレベルに抑えた精緻な3次元モデル形成を実現した今回の成果は研究開発の第1フェーズという位置付け。

     

     続く第2フェーズでドローンの自律飛行制御など計測・評価技術の高度化を図る。高精度3次元モデルをベースに構造解析・診断などの技術開発を進めることで、インフラ劣化予測システムの確立を目指す。

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    掲載日: 2020年11月27日 | presented by 建設通信新聞

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