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全中建CCUSアンケート中間報告/操作性、実効性を指摘/カードタッチの一層徹底を
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>全国中小建設業協会(土志田領司会長)は、同協会が独自に実施する「建設キャリアアップシステム(CCUS)モデル現場ちゃれんじ工事」の中間報告書をまとめた。同工事に参加している傘下団体会員企業からは「操作方法が分かりにくい」「導入のメリットはあまりない」といった操作性や実効性に関する指摘が多く聞かれ、システムの普及には利便性の向上やメリットの明確化が求められている。
中間報告書は、CCUSモデル現場ちゃれんじ工事(11件)に従事する元請けと下請けからの回答を基に作成した。工事発注者の内訳は国土交通省が6件、市が5件となっている。
システムの操作性については「習熟し活用」が33%にとどまったのに対し、「習得が困難で使いにくい」が67%に上った。使い勝手が悪い理由として、「システムが複雑化しており、素人では習得に時間がかかり、何度も修正することになる」「登録などの手順が多く複雑なため、簡易な設定方法にしてほしい」「当日就業した作業員の確認が分かりづらい」などを挙げる。
元請事業者はそのすべてが登録済みだが、「サイト上のどこから登録すればいいのか分かりにくい。また、エラーが出た時に何のエラーかが分かりにくい」「添付書類が多いので、書類を簡素化してほしい」などの指摘が登録手続きに伴う課題とみている。各種帳票の作成は「容易」が12%、「困難」が88%だった。
カードリーダーのタッチ状況は、管理者と現場管理者、技能者の「入場者のすべてがタッチ」が12%で、「入場者の一部がタッチ」は88%を占めた。カードタッチはシステムメリットを生かし、具現化する上で最も基本的な行動のため、さらなる徹底が不可欠となる。
下請事業者の登録は、「元請事業者が代行申請」が11%、「それぞれの下請事業者が登録」が89%。技能者、施工体制、下請けの編成・技能者名簿の登録についても同様の傾向となった。
登録料と利用料は「適正」が56%で、「高い」が44%だった。
自由意見では、「発注者からの工事成績の加点がないため、あまり導入のメリットはない」「社会保険加入の効率化、作業員名簿記入の手間を省くことはできるが、現在の工事の現場規模では、ある程度決まった作業員であるため、効果があまり感じられない」など、実効性の部分に言及する内容が多かった。
一方、「作業員の就労状況を第3者に証明できる」「現場作業員の意識向上が図られる」と肯定的な声も聞かれる。
システム普及に向けた課題には、「各事業者にシステムが浸透しておらず、自分たちの利益になるかが実感として理解できていない。さらなる周知とともに、システム自体の登録や他のシステムとの連携を簡略化すべき」「受発注者双方が足並みをそろえないと導入は拡大しない」「専門職でない普通作業員と世話役、重機運転手だけで成り立っている下請業者は導入の必要性が低いため、消極的になる」などが挙がっている。
残り50%掲載日: 2020年12月3日 | presented by 建設通信新聞