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  • 2府4県労働局が安全パト/無災害運動を呼び掛け

     近畿2府4県の労働局は1日、各府県の建設現場で一斉安全パトロールを実施した。労働災害の多発が懸念される12月の時期に各労働局長が監督指導し、年末年始の無災害運動を呼びかけた。このうち大阪府、京都府、兵庫県のパトロールの様子を紹介する。

     

    ◆魅力ある職場環境を/大阪

     

     大阪労働局は、竹中工務店が設計施工を担当する「(仮称)本町サンケイビル建設工事」の現場でパトロールを実施した。

     

     冒頭のあいさつで木暮康二局長は「当現場は大阪の中心地にあり、人の往来や交通量も多い中で100mの高層建築物を建てる難工事だが、十分な安全衛生管理でゼロ災害が達成されることを期待している」と述べた。

     

     現場では、墜落防止への取り組みや同社が力を入れる最先端の施工技術、女性と外国人労働者の活躍推進活動などを巡視した。

     

     フロアに設置した安全帯試行ゲートでは作業員らが安全確認の様子を実演し、最新の4足歩行ロボットやカメラと風速計を取り付けたタワークレーンなどの技術を紹介。多言語表示看板や女性専用スペースの設置などで、外国人労働者や女性にも配慮した現場であることを強調していた。

     

     久下貴作業所長は「安全衛生管理とコンプライアンスの徹底、最先端技術の施工によって、省人化・省力化に取り組んでいるのが当作業所の特性。誰もが安全・安心して楽しく働くことのできる、魅力ある職場環境の実現を目指している」と語った。

     

     同ビルの建築主はサンケイビルで、用途は事務所。規模はS造一部地下1階地上21階建て延べ2万9698平方メートル。工期は19年11月1日から21年8月31日まで。建設地は中央区本町4ー23。

     

    ◆日々の環境に対応/京都

     

     京都労働局は、京都上労働基準監督署や京都市、建設業労働災害防止協会京都府支部とともに、大成建設・古瀬組・吉村建設工業JVが施工する京都市の「京都市本庁舎改修工事及び新西庁舎(仮称)建築工事」の現場を視察した。

     

     冒頭、金刺義行局長は「きょうから2021年1月15日まで『年末年始無災害運動』が展開されている。その初日にパトロールを実施することで、機運がさらに高まり、さらなる安全衛生活動水準の向上につながることを期待している」とあいさつした。

     

     その後、大成建設の遠藤創作業所長が工事概要を説明し「この現場では、改修や躯体工など多くの工種が入り乱れている。作業員には動線など日々変わる環境に対応するよう何度も伝えている。コロナ対策では、朝礼や昼休憩を2回に分けて密を避けるほか、詰所でも対面配席を避けている。入場の際にも検温を実行して対策している」と話した。

     

     パトロールでは、本庁舎の免震層や内装の改修状況、屋上などを見て回った。終了後の講評で小崎学建災防京都府支部長は「整理整頓された現場で、衛生管理が行き届いていた」、吉岡宏修京都上労働基準監督署長は「新型コロナ対策や安全通路の確保、仮作業床の対策がしっかり行われていた」と感想を述べた。

     

     同工事では、既存の市庁舎本館をレトロフィット工法で免震改修するほか、新西庁舎を新築している。すでに西庁舎は完成しており、現在は庁舎本館の改修を進めている。

     

     規模は本庁舎改修がRC造(免震構造)地下2階地上6階建て塔屋1層延べ1万6390.38㎡。新西庁舎がSRC、RC、S造(免震構造)地下2階地上5階建て延べ3297.75㎡。設計は日建設計が担当した。

     

     工期は17年5月31日から21年8月31日まで。建設地は京都市中京区寺町通御池上る上本能寺前町488。

     

    ◆KY活動で意識向上/兵庫

     

     兵庫労働局は、神戸市で建設が進む「(仮称)神戸新港文化施設棟新築工事」の現場で現場安全パトロールを実施した。荒木祥一局長らは設計施工を担当する大成建設の森良太作業所長らから説明を受けながら場内を熱心に視察。「整理整頓されており、カラーコーンを使った区画の見える化などの工夫が印象的だった」と感想を述べた。

     

     はじめに、森所長らが工事概要と現場での安全活動を説明し、ひとりKY活動による危険予知意識の向上や作業手順のロールプレイによる見直しなどに取り組んでいることを紹介した。

     

     続いて朝礼場に移動し、荒木局長が「ことしの県内における建設業での労災による死亡者数は、既に昨年と同数の11人となり憂慮すべき事態となっている。すべての関係者が積極的に労働災害防止対策に取り組み、死亡災害の根絶を目指してもらいたい」と要請した。

     

     同施設はアクアリウム、フードホール、クラシックカーミュージアムで構成された複合文化施設で、完成後の名称は神戸ポートミュージアムとなる。建築主はAQUART神戸。規模はRC造地下1階地上4階建て塔屋1層延べ7307㎡。工期は20年2月5日から21年5月末まで。建設地は神戸市中央区新港町112-2の敷地5328㎡。

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    掲載日: 2020年12月3日 | presented by 建設通信新聞

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