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  • 鹿島道路/グレーダーに自動ブレーキ/後進時動作 3段階制御

     鹿島道路は、モーターグレーダー後進時の安全確保用ブレーキアシストシステムを実用化した。車体後部に取り付けた赤外線センサーとミリ波レーダーセンサーで物体を検知し、段階的にブレーキを効かせることで確実かつ柔軟なブレーキ動作を確保する。生産技術本部の山口達也機械部長は、「モーターグレーダーのブレーキアシスト実用化は日本初」としている。

     

     後方上部に取り付けた赤外線センサーは、作業員が着用している安全反射チョッキとそれ以外の物体の反射率の違いを検知することで遠距離(10-25m程度)、中距離(6-10m程度)、近距離(0.5-6m程度)の3つの識別エリアを構成し、エリアごとに出力信号を設定している。遠距離エリアでは警報装置の作動と同時に2速へシフトダウンして減速させ、中距離エリアではエンジン回転数をアイドリングに下げてエンジンブレーキを効かせる。さらに近距離エリアでは、フットブレーキを作動させることで安全・確実に停止させる。段階的にスピードを低下させることで、オペレーターや路盤への負担を軽減している。

     

     ミリ波レーダーは赤外線センサーが不調になった場合のために別系統で設けてあり、近距離エリアで物体を検知すると自動ブレーキを作動させる。自動ブレーキはオペレーターがシフトレバーを中立に戻すことで解除される。

     

     モーターグレーダーは、路盤整正作業の際に前進と後進を繰り返すが、後進動作は作業の効率化のためにスピードを出すことが求められる。また後ろを振り向きながらの無理な姿勢となるため、とっさの操作の遅れや判断ミスが生じる懸念があり、後進時の操作を補助し事故を防止するための機構が求められていた。

     

     同システムを搭載したモーターグレーダーは現在1台で、既に現場での運用も始めている。今後、2020年度中にあと2台へ取り付け、21年度以降は支店配備の機材にも展開していく予定だ。

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    掲載日: 2020年12月3日 | presented by 建設通信新聞

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