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  • トンネル工事の救護・避難/緊急時、対応力を向上/VR技術で“リアル体験”/戸田建設、社外販売も

     戸田建設は、トンネル工事における安全対策の取り組みとして、VR(仮想現実)技術を活用した安全教育ツール「バーチャルNATM-TR」を開発した。臨場感のある災害や坑内火災の“疑似体験”によって、効率的かつ効果的な救護・避難訓練を実施することが狙い。同社が施工するトンネル現場での活用だけでなく、社外への販売展開も見込む。

     

     トンネル坑内で発生する肌落ち災害や坑内で火災が発生した際の一般的な行動手順を仮想現実の中で体験・学習する安全教育用シナリオツールとなる。2019年4月に開発した「バーチャルNATM」の続編という位置付け。

     

     「救護訓練編」「避難訓練編」と、トンネル坑内の標準的な安全設備の設置場所や関係法令などを学習できる「坑内設備確認編」の3つのシナリオで構成。体験者は3D-CG空間に創り出したトンネル工事(NATM)の現場を自由に行動しながら、救護手順や火災が発生した場合の避難の手順を体験できる。

     

     トンネル工事は閉鎖された空間の中で常時、大型重機を使用する作業形態であることから、重機の接触災害や崩落災害などの重大災害に発展する危険性が高い。被災者への的確な救護活動が必要となるだけでなく、坑内で火災が発生した場合は充満する煙で視界が遮られる中、冷静かつ迅速な避難対応が求められる。

     

     とりわけトンネル工事での避難訓練や救護訓練は座学での理解が難しい点に着目。リアリティーのある疑似体験の機会を提供することで、技術者や作業員など工事関係者の緊急時における対応力・行動力の向上を狙う。

     

     ヘッドマウントディスプレーを装着した体験者は、崩落災害における救護手順や坑内火災での避難手順を画面に表示される指示に従いながら、バーチャル空間で実践していく。体験者が視聴する映像は、専用PCによって常時モニターで確認できるため、第三者が崩落災害や坑内火災での行動を客観的に教育・指導することもできる。

     

     効率的かつ効果的な救護・避難訓練の実施を促すツールの1つとして「バーチャルNATM-TR」を同社が施工するトンネル現場で活用していく一方、将来的に社外への販売も見込んでいる。

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    掲載日: 2020年12月3日 | presented by 建設通信新聞

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