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関越立ち往生でTEC-FORCE/地域建設業と緊急除雪
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>2020年12月に関越自動車道で大雪の影響により発生した大規模な車の立ち往生は、最大1000台以上が滞留するなど深刻な事態となった。北陸地方整備局は現地にTEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)を派遣。地域の建設業者とともに一刻も早い立ち往生の解消に向けて、緊急除雪や現地調査に努めた。
強い寒波の影響で、湯沢ICでの12月14-17日の4日間の累計降雪量は、11日時点の予測の約2倍となる200cmを記録。新潟県湯沢町では16日午前4時までの24時間降雪量が113cmと史上最多を記録するなど、過去に例のない大雪となった。
16日午後5時には関越道上り線の塩沢石打IC付近で大型車が立ち往生し、車両の滞留が発生。滞留台数は同IC~小出IC間で最大約1750台に上った。下り線でも同日午後10時に湯沢ICから関越トンネル間で大型車が立ち往生し、最大約350台が滞留した。
北陸地方整備局は、17日午後4時にTEC-FORCEの第一陣となる応急対策班2班6人、除雪機械6台を派遣し、緊急除雪に当たった。長岡国道事務所契約業者から長岡舗道(2人)、植木組(2人)、新潟国道事務所契約業者から丸運建設(3人)、NIPPO(4人)、加賀田組(2人)も現地に向かった。
18日もTEC-FORCEを追加派遣し、累計はリエゾン(現地情報連絡員)3班7人、応急対策班6班17人、情報通信班1班2人、現地支援班1班24人に上った。協力業者として、長岡舗道、植木組、丸運建設、NIPPO、加賀田組、文明屋、森下組、西田建設、上越商会、日瀝道路、皆川組、星野工業、ハイウェイ・リバーメンテナンス、ケーネスが除雪車や照明車、衛星通信車の運用に当たった。
日本道路建設業協会北陸支部もNEXCO東日本から災害協定に基づく支援要請を受け、18日に北越トラスト、福田道路、本間道路、NIPPO、大林道路の5社を派遣し、除雪作業を支援した。
小型除雪車や除雪ドーザー、ロータリー除雪車などで除雪作業を進めたが、除雪機械が入れない車両間などは人力での除雪に取り組んだ。新潟県建設業協会の六日町、新発田、津川、新潟、巻、三条、長岡、与板、魚沼、柏崎、安塚、上越、糸魚川の13支部の会員企業から計178人が現地に集結し、懸命に除雪作業を進めた。
正確な現況把握のため、新潟県測量設計業協会、新潟県建設業協会から苗場建設サービス、井口建設工業、伊米ヶ崎建設、種村建設、町田建設、森下組の6班11人がドローンで現地調査を実施。上空から撮影した映像を基に滞留車両の正確な台数を数えた。NEXCO東日本は18日午前7時に上り線塩沢石打IC~小出ICの滞留台数を約70台と発表したが、そうした調査により約1000台が依然として滞留していることが判明。正確な状況把握に貢献した。
そのほか、物資支援として同局本局から飲料水3000本、パン500食、長岡国道事務所から飲料水158本、栄養補助食品140個、フリーズドライ食品24個が提供された。
今回の立ち往生を受けて、北陸地方整備局、新潟県警察、NEXCO東日本新潟支社は大雪時の対応方針をまとめ、再発防止に向けて、大雪警報などの情報を得た段階で速やかに国道事務所に情報連絡本部を設置することや、タイミングを逃さずに予防的通行止めや集中除雪を実施すること、相互にリエゾンを派遣して詳細な道路状況を共有することなどを決めた。
残り50%掲載日: 2021年1月7日 | presented by 建設通信新聞