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  • 電設大手5社/受注2社増3社減/売上高は5社とも減収

     電気設備工事大手5社の2021年3月期第3四半期決算(個別)が出そろった。受注高は関電工ときんでんが前年同期実績を上回ったものの、九電工、ユアテック、トーエネックの3社は下回った。売上高は5社とも減収だった。営業利益は関電工、きんでん、ユアテック、トーエネックの4社が増益、九電工が減益となった。

     

     関電工の受注高は、屋内線・環境整備工事と配電線工事が減らしたものの、CATV設備などの情報通信工事が前年同期比20.8%増、発・変電工事などの工務関係工事が74.9%増と大きく伸びたことが寄与し、前年同期比で増加した。収益確保で注力する屋内線・環境整備工事のリニューアルは1027億円を確保し、同工事に占める割合が56.1%と新築工事を上回る。完成工事高は東京電力グループが伸びたものの、一般得意先の2桁減が響き減収となった。単体の完成工事総利益(粗利)率は9.0%。

     

    4561電気設備工事5社の2021年3月期第3四半期決算(個別)。単位100万円、カッコ内は伸び率%、△は損失または減少、下段は通期予想、九電工の通期予想は連結

     

     きんでんは、受注高が若干伸びた。LAN工事や携帯電話関連の情報通信工事と、発・変電所工事などの電力その他工事が2桁伸び、一般電気工事の落ち込みをカバーした。完工高は商業・娯楽施設、工場などの減少による一般電気工事の減が響いて減収だった。粗利率(単体)は17.3%となった。

     

     九電工の受注高は、地域密着営業に注力したものの、複数案件の発注先送りなどによって減少した。売上高の減少は、年度末にかけて竣工となる大型案件が前年同期と比べ少なかったことなどが要因。粗利率(連結)は13.2%だった。

     

     ユアテックは、配電線工事が増加したものの、屋内配線工事や空調管工事などが減り受注減。売上高は屋内配線工事などの減少などで減収となった。売上総利益率(連結)は11.9%となっている。

     

     トーエネックの受注高は、通信や空調管の工事が伸ばしたものの、配電線、屋内線、地中線の各工事が減った。売上高は地中線工事が増加したが、空調管工事の減少が響き減収となった。売上総利益率(連結)は、採算性の高い大型工事が順調に進捗したことや工事原価圧縮による採算性の改善が寄与して16.2%となった。

     

     通期業績予想は、4社が減収減益を見込む。ユアテックは、手持ち工事高が多いことを背景に増収増益と見通す。きんでんは、新型コロナウイルス感染症による業績への影響が想定を下回り、軽微にとどまる見込みとなったことに加え、工事採算性も向上する見通しのため、7月公表の予想から売上高、各段階の利益とも上方修正し、前期実績との減少幅を縮める。受注高はトーエネックが増加を見込み、関電工、きんでん、九電工、ユアテックの4社は減少する見通し。

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    掲載日: 2021年2月2日 | presented by 建設通信新聞

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