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NTTドコモ/パートナー企業と実活用加速
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>NTTドコモが、第5世代移動通信システム(5G)の産業分野での実活用に向けた実験を加速させている。パートナー企業と連携し、商用5Gを使った建設・鉱山機械の遠隔制御に成功したほか、リモートワークでオフィス内での雑談を実現する実証実験も始めた。建設産業界を含め、産業分野での5G利用が現実味を帯びてきた。
◆コマツ/商用5Gで重機を遠隔操作/実証実験が成功
コマツとNTTドコモは、商用の5Gによる鉱山向け大型ICTブルドーザー「D375Ai―8」の遠隔操作の実証実験に成功したことを発表した。商用5Gによる建設・鉱山機械の遠隔制御としては日本国内では初成功となる。同実験の概要については、4―7日にかけてオンライン上で開催する「DOCOMO Open House 2021」に出展する。
高解像度カメラと低遅延映像圧縮装置を使うことで、遠隔操作による作業を可能とした。2020年11月に実施した実証実験では、オペレーターは東京都に設置された遠隔操作卓に座り、遠隔地(大分県)にあるブルドーザーからリアルタイムで送信される複数台のカメラ映像を見ながら、遠隔操作で土砂を掘削した。
遠隔操作卓では、ブルドーザー車載カメラで前後左右や作業機を視認できることに加え、車両の運転席同様にマルチモニターの車両情報とマシンガイダンスモニター(ICT施工専用モニター)でICT施工の状況を確認できる。
両社は17年から5Gのモバイルネットワークを利用した建設・鉱山機械の遠隔制御システムの開発を目的に実証実験の協業を始め、18年には試験用の5G装置を利用した大型ブルドーザーの遠隔操作デモンストレーションを実現している。
◆コクヨら/新たな働き方を実験/オンラインで“雑談”実現
コクヨは、リニューアル中の同社新品川オフィス「(仮称)品川NX」のラボ施設に5Gを実装し、5Gを活用した新たな働き方についてNTTドコモと実証実験を始めた。
実証実験の初弾では、改善すべき課題として、オンラインによるコミュニケーションで雑談やちょっとした会話がやりづらく、チームで仕事を進めていく際に重要となる濃密なコミュニケーションが難しいことを設定した。実験で目指すコンセプトは、オフィス内で離れていてもつながっている体験「近距離遠隔体験~ANYBODY ANYWHERE~」を掲げた。
実験では、コクヨ、NTTドコモとソニービジネスソリューションの協力で、端末や通信環境を構築した。チームメンバーがオンラインでも常につながっている状態をストレスなく実施するため、セカンドディスプレーを設定し、作業領域を占領せず接続できる状態を目指した。また、視線や気配を感じ合ったり、複数人同時に会話するためには低遅延な通信環境が必須として、専用のアプリや低遅延映像伝送技術のプロトタイプを導入した。目標を「チーム同時にじゃんけんができる遅延レベル」とした。
実験の結果、6人のチームメンバーが離れた部屋にいても、同じ部屋内で仕事をしている感覚を確認した。また低遅延環境は、オンライン会議では不可能だった複数人同時会話を可能とし、雑談などメンバー間で会話が弾むシーンも見られた。
コクヨは実験の結果を踏まえ、5Gが普及した状況を想定し、働く環境におけるソリューションの企画・開発に企業横断型で取り組むとした。
残り50%掲載日: 2021年2月3日 | presented by 建設通信新聞