建設技術者向けNEWS

　奥村組は、外壁タイルの打診調査にかかる作業の省力化を目的に開発した「外壁タイル打診調査支援システム」を、タイル仕上げ以外の壁面や床面の現地調査に適用できるよう改良した。適用範囲の拡大によって、タイル仕上げ以外の壁面や床面など、さまざまな対象の現地調査ツールとして積極的な展開を狙う。

　タイル仕上げ以外の壁面や床面の現地調査が必要な場面も存在している点に着目。測域センサーで検知した指示棒の位置情報とタイルの状態に関する情報を記録する従来のシステムを、タイル仕上げ以外の壁面や床面に適用する際に記録する状態情報などの入力項目を調査対象に合わせて任意に設定できるように改良した。

　事前に調査対象のＣＡＤデータを取り込めるようにすることで、容易に位置情報と状態情報を図面上に記録できるようにしただけでなく、システムの主体を頭部装着型のウェアラブル端末からスマートフォンに変更して、さらなる操作性の向上と入力機能の強化も実現した。

　同社は、定期的に打診による全面調査が義務付けられている外壁タイルの現地調査や、調査結果の整理といった一連の業務の省力化を目的に、２０１８年５月に頭部装着型のウェアラブル端末と小型のセンサー機器を用いて調査結果を即時データ化する外壁タイルの「打診調査支援システム」を開発していた。