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  • STOP!熱中症 クールワークキャンペーン/暑さ指数の実測重要 重篤災害防ぐ/厚労省

     厚生労働省は2日、関係省庁や建設業労働災害防止協会など災防団体、建設業団体を始めとした各産業の業界団体と連携し、職場における熱中症予防対策を一層推進するため、2021年も『STOP! 熱中症 クールワークキャンペーン』を実施すると公表した。キャンペーンは5年目で、4月を準備期間とし、5-9月が実施期間。うち7月を重点取り組み期間とする。キャンペーンを通じて事業場への周知・啓発や、場所を問わずにアクセスして学べる熱中症予防オンライン教育用ツールの提供などによって、熱中症予防対策を徹底し、重篤な熱中症災害を防ぐ。

     

     21年のキャンペーンでは、熱中症の発生を防ぐために必要な「WBGT(暑さ指数)値の実測とその対策の実施」、熱中症を重篤化させないために重要となる「熱中症の疑いがある場合での適切で速やかな対応」を事業者に対し重点的に呼び掛ける方針を打ち出した。

     

     同省は331個の指数計を一括で調達し、指数計を持っていない労働局や労働基準監督署に配布。監督職員による事業場巡回時に「WBGT値を実測し、実測の重要性を周知していく」(労働基準局安全衛生部)。また、「思いもしない場所でWBGT値が高いことがあることから、実測によって事例を集め、事業者に事例を示して注意を促す」ことにも取り組む。

     

     キャンペーンの実施要綱によると、WBGT値の把握は「JIS(日本産業規格)に適合したWBGT指数計による随時把握を基本とする」と明記。地域を代表する一般的なWBGT値を参考とすることは有効であるものの、個々の作業場所や作業ごとの状況は反映されていないとして、建設現場など直射日光下における作業や冷房設備がなく風通しの悪い屋内作業などでは「実測することが必要」と強調している。

     

     熱中症予防対策に加え、新型コロナウイルス感染症の予防では、人との十分な距離(少なくとも2m以上)を確保するよう「作業計画や作業方法を工夫すること」と初めて記載した。

     

     また、作業開始前に深部体温を下げ、作業中の体温上昇を抑える「プレクーリング」の項目を新たに設け、熱中症予防対策の選択肢の1つとして示した。具体的には、暑熱環境の下で作業強度を下げることや通気性のよい衣服の採用が困難な作業では、「必要に応じ、作業開始前や休憩時間中のプレクーリングを検討すること」と明示した。

     

     厚労省は2日付で、中央労働災害防止協会や建災防、全国警備業協会など主唱者7団体に対し、実情に応じた効果的な手法による熱中症対策の実施、会員事業場などへの周知などを要請。日本建設業連合会や全国建設業協会、建設業関係団体など500超の業界団体には、会員事業場に対しキャンペーンの周知、各事業場で確実な取り組みの実施に特段の配慮を求めた。あわせて、新型コロナ対策実施への配慮も要請した。

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    掲載日: 2021年3月3日 | presented by 建設通信新聞

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