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  • 日特建設 のり面省力化吹付工法を開発/4-7割工程短縮/人員削減5-8割

    【2021年度から実現場に適用】

     

     日特建設は、のり面の吹付材料(モルタル)の供給から高所の吹付作業までを遠隔で実施できるのり面省力化吹付工法「スロープセイバー工法」を開発した。人力と比べ40-70%の工程短縮、50-80%の施工人員削減を実現する。埼玉県内の民間企業が保有する岩盤斜面で実証実験して効果を確認しており、2021年度から実現場での適用を目指す。

     

     のり面の吹付作業は、命綱を付けた作業員が高所から吊り下がりながら吹付圧力で大きく振動する吹付ノズルを抱えて人力で吹き付けるのが一般的となっている。作業員が特殊な重労働を続けることになり、安全面でも課題があるため、高齢化や担い手不足を踏まえた機械化が求められていた。

     

     「スロープセイバー工法」は、汎用のバックホウに、フォークリフトの仕組みを応用した吹付アタッチメントを取り付けて吹き付ける。アタッチメントは、2段階で昇降可能なマストの先端に左右スライド、横方向チルド機能を備えた揺動式吹付ノズルを付けており、のり面2段分となる高さ最大17mまで吹き付けられる。材料供給はポンプ吹付方式を採用し、バックホウ工法のコンクリートポンプに材料を投入し、圧送する。

     

     約45度以上の勾配ののり面に適用可能で、大容量ポンプを使用するため時間当たり最大20m3程度を吹き付ける。吹付厚さを測るため、レーザーセンサーのLiDARを使って吹付厚さを計測し、基準の厚さに達した部分を緑色で表示する。将来的には、LiDARの計測結果を元に自動で吹付場所を決めて吹き付ける完全自動化を目指している。

     

     開発を担当する石垣幸整技術開発本部ICT開発部課長は「大容量ポンプを使うことで人力施工の約3-5倍の吹付能力となり、40-70%の工程短縮が可能になる。施工人員も50-80%の省人化できる」とし、早期のNETIS(新技術情報提供システム)登録を進める。

     

     今後は、「多様なのり面に適用できるタイプを開発したい。加えて、大容量タイプだけでなく、中小規模の案件にも適用できる機械も検討したい」(山田浩専務執行役員技術開発本部長)とした。

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    掲載日: 2021年3月26日 | presented by 建設通信新聞

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