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大成建設 T-エルクリート/粉末パックで流動性向上/充填不良防ぎ締固時間軽減
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>大成建設は、高性能流動化コンクリート「T-エルクリート」を開発した。普通コンクリートに粉末パックの流動化剤と増粘剤を添加するだけで流動性を高められ、複雑な形状や鉄筋量が多い個所へ適用した際に充填不良のリスクを防げる。パックのまま使えるため計量が不要なほか、締め固めの時間も軽減でき、コンクリート工事の生産性向上につながる。高流動コンクリートと比べ、材料コストを最大で1m3当たり約2割削減する。 T-エルクリートは、建設現場でJIS(日本工業規格)コンクリートの打ち込み直前に、パッキングされた粉末の流動化剤と増粘剤をミキサー車に投入する。投入量はコンクリート1m3につき、流動化剤(1パック当たり235グラム)を1パック、増粘剤(同500グラム)を2パック程度。パックはアルカリ解砕紙のため、投入後に分解される。
流動化剤と増粘剤は粉末のため、水セメント比は変化せず強度への影響を抑えられる。攪拌されたT-エルクリートのスランプフローは45-55cmで、普通コンクリートと高流動コンクリートの中間程度の流動性を実現する。材料分離が生じることなく、ポンプの圧送性も良好で、型枠側圧も普通コンクリートと変わらない。
パックのまま投入できるため、これまで液体混和剤を使う際に実施していた現場計量が不要となる。バイブレーターによる締め固め時間も1カ所当たり約5秒と普通コンクリートの半分程度で済み、現場の生産性を高める。
JIS規格コンクリートに添加するため、高流動コンクリートを適用する場合に必要な大臣認定も不要で、さまざまな建設工事に即時に適用できる。材料コストも高流動コンクリートと比べ、調合により最大で1m3当たり約2割低減できる。
既に同社技術センター実験施設の新設壁や増打壁、増打柱の約300m3に適用し、有効性を確認済み。今後は建築工事を中心に展開、その後はリニューアル工事や土木工事にも適用を進めていく。
残り50%掲載日: 2018年4月9日 | presented by 建設通信新聞