当サイトについて 採用ご担当者様
会員登録はこちら 求人検索

建設技術者向けNEWS

建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!

  • 熊谷組、JIMテクノロジー/山岳Tを完全機械化/無駄少ない馬蹄形断面

     熊谷組はJIMテクノロジー(川崎市、三木孝信社長)と共同で、山岳トンネルの完全機械化技術「新KM21TM」を開発した。大深度・大土被りの土砂地山から、硬岩までのトンネル施工の完全機械化を目指し、1台の機械であらゆる地形条件の変化に対応する。今後、鉄道や道路トンネルを対象に適用を検討し、積極的に技術提案し、実用化を目指していく方針だ。

     

     省人力化、作業環境改善、安全性、生産性の一層の向上のため、2002年に発表した「KM21TM」をさらに進化させた。新KM21TMの掘削方法は、NATMに近い機構を持った機械式トンネル工法で、機械本体で地盤改良や水抜きをしながら掘削する。掘削断面は円形断面に比べて、無駄が少なく合理的な馬蹄形断面とした。

     

     支保方法は、カッターヘッド直後の坑壁に、掘進と並行して吹き付けコンクリートと鋼製支保工による1次支保構造を構築する。早期支保を実現するため、地山の緩みを最小に抑えることができる。その後、計測結果に応じて、ロックボルトの打設や2次吹き付けを行う。推進反力は、インバートブロックと吹き付け面へ拡張したフレームを利用する。

     

     KM21TMと比べて、よりNATMに近づけ、掘削断面を馬蹄形にするとともに、支保材料を高価な充てん式コンクリートから安価で施工性の良い吹き付けコンクリートに変えたことなどで、施工性と経済性がさらに改善し、より実効性のある工法となった。

     

     新KM21TMのメリットとして、吹き付け作業を完全機械化することで、熟練工不足の解消と切羽の災害を防止する。1工程での完全機械化掘削とすることで、高速施工が可能となり生産性が向上する。また、地盤に見合った掘削方式への切り換えと、前方探査機構、補助工法装置を標準装備することで、事前の調査と対策工が可能となり、安全性が高まる。生産性の向上に伴い、コスト縮減にもつながるとしている。

    残り50%
    ログインして続きを読む 会員でない方はこちらよりご登録ください

    掲載日: 2018年4月10日 | presented by 建設通信新聞

前の記事記事一覧次の記事