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学会賞3部門15件選定/日本建築学会
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>【学会大賞2人 建築界に顕著な功績】
日本建築学会は2018年の学会大賞2人と学会賞3部門15件ほか各賞を発表した。学会大賞は、建築学会と建築界に対し構造学を横断して類まれな貢献を果たした斎藤公男氏と、環境心理・環境行動学、人間工学を基盤とする建築計画基礎分野の確立と発展、建築設計資料集成全面改訂で建築界に顕著な功績を果たした高橋鷹志氏に贈られる。
=1、2面参照
斎藤氏は1938年5月生まれ。63年に日大大学院修士課程を修了し、73年から91年まで日大理工学部建築学科助教授、08年まで同教授。07-08年に学会会長を務めた。長年にわたり建築学とデザインとの融合という理念に基づき、学会の諸活動に貢献。空間構造デザイン分野を中心に教育・研究・設計を総合的に実践してきた。膜やケーブルによるハイブリッド・テンション構造における形態と特性に関する研究論文などで国際的に高い評価を得ている。
高橋氏は、36年12月生まれ。61年東大工学部建築学科卒後、同大学院修士課程、博士課程で研究を深め、81年に学位を取得。研究教育者としては68年の名古屋工大講師着任以降、東大助教授、同教授、新潟大教授、日大教授、早大教授と11年の退職まで長きにわたる。その間幅広い学問的視野と高まいな見識で精力的に教育と研究を展開し、多くの研究者・技術者を世に送り出した。同時に多面的な著作活動や学会活動、さまざまな公的委員なども務めてきた。環境心理・環境行動学分野を切り開き、環境人間工学、環境心理生理、環境行動研究の分野確立に多大な貢献をした。
学会大賞と学会各賞表彰業績と受賞者、作品選奨は次のとおり(敬称略)。
■大賞
▽アーキニアリング・デザインの理念に基づく、建築学会活動への貢献と、教育・研究・設計の総合的な実績=斎藤公男(日大名誉教授)▽建築計画学における環境心理・環境行動学、人間工学を基盤とする建築計画基礎分野の確立と発展および建築設計資料集成全面改訂に関する功績=高橋鷹志(東大名誉教授)
■学会賞・業績
▽紫波町オガールプロジェクトにおける公民連携=岡崎正信(オガール社長)、オガールデザイン会議▽文化遺産としての軽井沢の別荘建築の保存活動=松岡温彦(軽井沢ナショナルトラスト会長)、大久保保(同前会長)、中島松樹(同名誉会長)、藤巻進(同前副会長、軽井沢町長)▽花里俊廣(同理事)▽「聴竹居」の再発見・調査研究・著作・広報と所有者に寄り添い地元住民を巻き込んだ長年にわたる保存公開活動=松隈章(竹中工務店設計本部設計企画部本部長付企画担当、聴竹居倶楽部代表理事)▽「学生設計優秀作品展-建築・都市・環境」による建築設計教育への貢献=レモン画翠、小林正美(明治大教授)、重枝豊(日大教授)、学生設計優秀作品展組織委員会
■学会賞・論文
▽鋼構造部材の実条件考慮型安定性評価を踏まえた合理的座屈設計手法の展開=五十嵐規矩夫(東工大教授)▽視覚弱者の視環境配慮に関する一連の研究=岩田三千子(摂南大教授)▽時がつくる建築-リノベーションの西洋建築史=加藤耕一(東大教授)▽ル・コルビュジエ図面撰集=千代章一郎(広島大准教授)▽ヒートアイランド対策技術の導入方針に関する一連の研究=竹林英樹(神戸大准教授)▽長期借家契約方式による民家再生システムに関する研究=中園眞人(山口大教授)▽柱RC・梁Sとする梁貫通形式柱梁接合部の応力伝達機構と抵抗機構=西村泰志(大阪工大教授)▽木質構造における各種面的な耐力要素の特性を活かしたモデル化による面内せん断抵抗機構の解明と構造計算法の確立に関する一連の研究=村上雅英(近畿大教授)▽医療・福祉施設における利用者本位の建築計画に関する一連の研究-環境行動、施設計画、制度と都市環境のスケールを縦断して=山田あすか(東京電機大准教授)
■学会賞・技術
▽既存超高層建物に適した大地震対応の超大型TMDの開発=黒川泰嗣(鹿島建築設計本部本部次長)、瀧正哉(同建築設計本部構造設計統括Grグループリーダー)、狩野直樹(同建築設計本部構造設計統括Grチーフ)、中井武(同)▽調湿・放射パーソナル空調システムの開発と普及展開による省エネルギー・快適空間の創出=樋口祥明(竹中工務店技術研究所副所長)、鈴木厚志(同環境エンジニアリング本部副本部長)、粕谷敦(同大阪本店設計部設備部門グループ長)、和田一樹(同技術研究所建築環境部環境設備グループ長)
残り50%掲載日: 2018年4月20日 | presented by 建設通信新聞