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戸田建設/日本最大級物流施設に独自技術/低コストで高品質実現
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>戸田建設は、千葉県市川市で建設を進めている日本最大級のマルチテナント型物流施設の新築工事に、同社保有の技術を積極的に活用している。地上4階建て、高さ約30m、1フロア当たり床面積5万6000㎡と超大型物流施設だが、設計施工のメリットを生かし、高品質、高耐久性をローコストで実現を目指す。
ESR発注の定温マルチテナント型倉庫はRCS造4階建て延べ22万5000㎡。基本設計、実施設計、監理、施工を戸田建設が担当する。工期は2017年9月から19年1月まで。
上部構造は圧縮力に強いRC部材を柱とし、曲げとせん断に優れる軽量なS部材を梁を使う「戸田式柱RC梁S接合構法(TO-RCS構法)」を採用。材料を適材適所に使うことでローコスト化を実現する。
下部構造には「戸田式ダブルビーム工法」、「戸田式鋼板補強型杭頭接合工法(TO-SPCap工法)」、「戸田式大開孔基礎梁工法」を導入した。戸田式ダブルビーム工法は、柱周辺をマットスラブ、それにつながる梁をダブルビームとし、梁せいを小さくすることで基礎掘削深さを極力浅くできるため、基礎掘削度量の大幅な低減による経済性向上と環境への配慮につながる。
また、補強鋼板の取り付けにより杭頭接合筋を施工しやすい正方形上に配置し、基礎梁接合部の強度も高めるTO-SPCap工法で施工性と強度を向上するとともに、戸田式大開孔基礎梁工法で人通孔などの開孔径を梁せいの最大2分の1まで拡大して梁断面を縮小することで、掘削度量の低減によるローコスト化などを実現する。
1フロアの床面積が5万6000㎡と大規模なため、特有の課題解決に向けた取り組みにも着手。床コンクリートの乾燥収縮によるひび割れを抑えるため、2-4階床は約60m×60mごとに帯状に後打ち部分を設置し、2カ月間以上ずらしてコンクリートを打設する計画とした。屋根は温度変化による伸縮対策として変形追随機構を折板方向に2列設けて不具合を防いでいる。
また、2層分の大きさで1つのX型ブレースを構成する2層1体X型ブレースにより、ブレース数や大梁鉄骨を削減する。倉庫本体とランプの接合部はコンクリート床で一体化することでトレーラーの繰り返し走行への耐久性を高めた。
さらに、中央車路をS造として先行建方をし、早期の工事車両乗り入れを可能にして工期短縮を図っている。
残り50%掲載日: 2018年5月10日 | presented by 建設通信新聞