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通信設備工事大手3社決算/全社が増収増益/受注・売上・利益 過去最高値並ぶ
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>通信設備工事大手3社の2018年3月期は、全社が連結の受注高、売上高、各段階利益のすべての項目で、前期実績を上回る好決算となった。コムシスホールディングス(HD)とミライトHDは2期連続の増収・営業増益で、協和エクシオは2期連続の増収、3期連続の営業増益。過去2番目の規模だったエクシオの売上高を除き、各社の受注高、売上高、営業利益、繰越高には過去最高の数値がずらりと並んだ。 主力のNTT工事は、前期に発注量が多かった反動で、各社受注は減少したが、社会インフラ関連工事やICTソリューションなど、成長事業分野の伸びが全体をけん引した。
受注高は、コムシスが前期比8.7%増の4022億円となり、3社で唯一4000億円台に乗せた。ガスインフラ工事のカンドーのM&A(企業の合併・買収)効果などが表れた。ミライトは0.9%増の3263億円で、LAN配線を手掛けるシンガポールのラントロビジョン社のM&Aなどが効いた。エクシオは0.3%増の3250億円で、特に都市インフラ分野が好調だった。受注高は3社とも過去最高を更新した。
売上高は3社そろって、3000億円を超えた。コムシスは13.7%増の3800億円、ミライトは10.5%増の3129億円、エクシオは4.6%増の3126億円。コムシスとミライトは過去最高額となった。
豊富な手持ちと堅調な受注で工事量を積み増したことで、全体としての消化効率が上がり、各社が積極的に取り入れているICTツールの業務効率化効果も拡大。利益重視の受注戦略や工程管理の厳格化といった取り組みも奏功した。売上総利益は全社が増加し、同利益率はコムシスが0.4ポイント上昇の14.1%、エクシオが1.0ポイント上昇の13.9%、ミライトが0.9ポイント上昇の12.7%となっている。
本業のもうけを示す営業利益は、 全社が大幅に増加し、過去最高益を記録した。 コムシスは21.2%増の303億円、 エクシオは22.7%増の256億円、ミライトは67.0%増の167億円だった。
次期の基盤となる繰越高は、コムシスが16.2%増の1595億円、エクシオが8.6%増の1559億円、ミライトが11.7%増の1282億円で、いずれも過去最高水準に達した。
19年3月期は、コムシスとエクシオが増収増益、ミライトが増収減益の予想を立てている。コムシスは売上高4000億円を射程に入れ、既に18年3月期の段階で300億円以上という目標を達成した営業利益に続き、20年3月期をターゲットとしていた現中期計画の前倒し達成を目指す。ミライトは、メインの通信設備工事よりも若干採算性に劣るメガソーラー工事の増加などを背景に、全体の利益率を下がるとみるが、好業績は維持する。受注高はエクシオのみが増加を予想している。
一方、大手3社は決算開示に併せて、地方の通信建設会社の完全子会社化を相次いで発表した。経営統合はいずれも10月1日を予定しており、19年3月期の下期から連結決算に影響してくる。現在公表している通期業績予想は、経営統合を加味していないため、3社は明らかになり次第、統合後の業績予想を公表する。
コムシスはNDS(18年3月期連結売上高780億円)、SYSKEN(同281億円)、北陸電話工事(同134億円)の3社、エクシオはシーキューブ(同598億円)、西部電気工業(同542億円)、日本電通(同379億円)の3社、ミライトはTTK(17年3月期連結売上高333億円)をそれぞれグループ化する。直近業績を単純合算すると、連結売上高はコムシスが4995億円、エクシオが4645億円、ミライトが3462億円となる。
残り50%掲載日: 2018年5月11日 | presented by 建設通信新聞