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全社が増収増益/過去最高益更新など相次ぐ/空調6社の18年3月期決算
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>空調設備工事を主力とする上場大手6社の2018年3月期連結決算は、保有施設の再開発投資などの特殊要因で減少となった三機工業の純利益を除き、全社が売上高と各利益項目のすべてで前期を上回る増収増益の好業績となった。利益率は各社高水準にあり、過去最高益の更新なども相次いだ。受注高は朝日工業社以外の5社が増加。オフィスなど一般空調の需要が引き続き堅調なことに加え、製造業などの業績回復を背景にした産業空調の需要増大もあり、良好な事業環境が継続している。繰越工事高も各社豊富で、19年3月期も見通しは明るい。 高砂熱学工業は5期連続の最終増益、4期連続の増収となった。 売上高と売上総利益を含む各利益は、創業以来の最高額を記録。売上総利益率と純利益率は、 バブル期を超える最高水準に達した。利益率の高いリニューアル工事の増加を含めた単体の好調さに加え、国内外グループ会社の収益改善も進んだ。受注高もバブル期に次ぐ高水準となった。 同社は、利益面の大幅な上振れを踏まえ、現中期経営計画の最終20年3月期の経常利益目標を、従来比50億円増の185億円に引き上げた。
空調設備工事6社の2018年3月期連結決算
大気社は、 海外事業の苦戦が響いて減収減益だった前期からV字回復し、 売上高とすべての利益項目で過去最高を記録した。 環境システム、塗装システムの両事業とも堅調で、塗装は過去最高の売上高を計上。 受注高については、環境システム事業が前期比13・ 1%増の1475億円で過去最高額となった。産業空調の大幅な増加が効いた。
三機工業の受注高は、ビル空調衛生が減少したものの、産業空調や機械システムが大幅増となり、全体での伸びをけん引した。売上高は、前期実績は上回ったが、計画値には届かなかった。しかし、売上総利益は前期実績、計画値とも上回る結果となった。計画からの減収に伴う減益分を利益率の改善でカバーした。売上総利益率は1.3ポイント改善し14.7%となり、6社中トップの水準に達した。売上総利益の「額」と「率」はともに、過去10年間で最高という。
ダイダンは、受注高と売上高が過去10年間、完成工事総利益を含む各利益が過去20年間で最高となった。受注は、オフィスなどのビル系が減少したが、依然として高水準をキープ。工場などの産業系が大幅に増加したほか、ホテルも堅調だった。完成工事高は、首都圏で進行中の大型物件が形になってきた。
新日本空調は3期連続の増収増益で、 受注高も前期より伸ばした。 純利益は過去最高額となった。 中期経営計画 (18年3月期-20年3月期) に掲げる最終年度の純利益目標を2年前倒しで達成したことなどを勘案し、 20年3月期の目標を当初より6億円多い40億円に上方修正した。
朝日工業社も3期連続の増収増益となり、純利益は過去最高を更新した。売上高はメインの設備工事業に加え、精密環境制御機器の製造販売事業なども堅調だった。18年3月期は第16次中期経営計画の初年度に当たり、年度当初の計数目標値をすべて上回る成績を上げた。
19年3月期は、受注高の増加に一服感が出る見込みで、4社が減少、2社が微増の予想を立てる。一方、20年東京五輪に向けた大型物件の進捗などがさらに進展することから、売上高は一層積み上がる見通しだ。高砂熱学工業は3000億円の大台に乗せる計画で、三機工業、ダイダン、新日本空調も増収を予想している。
残り50%掲載日: 2018年5月21日 | presented by 建設通信新聞