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  • 週休2日へ独自の活動/清水建設横浜支店/ワークマップ配布 朝礼を廃止/実働1時間プラス 歩掛かり向上

     清水建設横浜支店(山崎明執行役員支店長)は、建設現場の週休2日実現を目指し、支店独自に“実働時間プラス1活動”を展開して一定の成果を上げている。大胆にも全体朝礼の廃止に踏み切るなど、元請けによる時間規制を可能な限り排除し、現場で働く技能労働者が本来の仕事に専念できる環境を整える取り組みで、この活動により、技能労働者の実働時間を1日当たり最大1時間増やした結果、仕上4職種の1日当たりの歩掛かりが6-22%向上した。 この活動は、従来の仕事の仕方を見直して生産性を上げることで、月-土曜日の6日間で消化する仕事量を月-金曜日の5日間でこなし、賃金低下のない週休2日を実現するのが狙い。

     

     山崎支店長自ら発案した活動で、「日本的な慣習である朝礼だが、元請けが協力会社に与えている規制は何かと考えたとき、朝礼や定例打ち合わせのあり方にも切り込む必要がある」と判断し、新築案件の全現場を対象に2017年度から試行を開始した。

     

     この活動のポイントとなるのが、廃止した全体朝礼に代わって職長に毎日配られる「ワークマップ」。全体朝礼で伝達・周知していた安全指示や危険個所、立入禁止個所など元請けとして連絡調整すべき情報を分かりやすくまとめたもので、それを基に職長、職人がそろい次第、職長を中心に始業前ミーティングを行い、作業をスタートする仕組みとなっている。

     

     当初は戸惑いの声もあったが、「朝礼時間に縛られない作業開始で、効率的に仕事ができる」「朝の搬入、揚重の混雑が緩和された」「ワークマップで常に必要なことを確認でき、職人たちにも分かりやすく伝えられるようになった」など好評を得ている。

     

     このほか、全社的に行っているタブレット端末を活用した職長との作業打ち合わせの簡素化などさまざまな創意工夫を組み合わせ、実働時間の最大化に取り組んでおり、同支店では、協力会社組織の兼喜会と連携しながら、技能労働者の賃金低下のない週休2日に向けた仕組みづくりに取り組んでいく方針だ。

     

     清水建設は5月から、所定の閉所条件を満たせば月々の出来高に一定割合を加算し、現場の閉所日増による技能労働者の収入減を抑制する取り組みを開始しており、この賃金補填策と合わせた相乗効果も期待される。

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    掲載日: 2018年6月4日 | presented by 建設通信新聞

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