当サイトについて 採用ご担当者様
会員登録はこちら 求人検索

建設技術者向けNEWS

建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!

  • コンクリート工の生産性向上/橋梁部材をPCa化/国交省/産学官検討会が指針策定

     国土交通省は、i-Constructionのトップランナー施策である「全体最適の導入」へ、コンクリート工における生産性の向上に取り組む。コンクリート部材を用いた橋梁(コンクリート橋)における部材の「プレキャスト化」を進める一方で、コンクリート構造物を対象に現場作業の効率化を図る要素技術(埋設型枠・プレハブ鉄筋)の普及を狙う。 産官学で構成する「橋梁等のプレキャスト化及び標準化による生産性向上検討会」(委員長・睦好宏史埼玉大教授)が、対象技術の効果や適用に対する留意事項などを示す『コンクリート橋のプレキャスト化ガイドライン』と『コンクリート構想物における埋設型枠・プレハブ鉄筋に関するガイドライン』を策定。

     

     予備設計での橋梁形式の選定(現場打ちコンクリート部材とプレキャスト部材の比較検討)に対する考え方や、要素技術(埋設型枠・プレハブ鉄筋)の適用に関する留意事項などを盛り込んだガイドラインの策定を受けて、27日付で各地方整備局に直轄工事における取り扱いを通知。ガイドラインに沿った適切な運用を促していく。

     

    ■総合的な比較・判断重視

     

     コンクリート橋のプレキャスト化ガイドラインは、橋梁形式を選定する「予備設計」段階での比較検討に関する留意点を体系的に示している点が特徴となる。

     

     特に経済性の検討(比較検討)として、直接工事費による単純なコスト比較だけでなく、作業日数の短縮による効果(仮設資機材の損料や交通誘導員の人件費の低下)といった間接工事費を適正に考慮する視点を重視。より総合的な検討を促す。

     

     一般的に直接工事費によるコスト比較だと、プレキャスト部材の採用よりも、場所打ちコンクリート部材の活用に優位性があるが、より総合的な比較を行うことで、事業全体にとって合理的な判断を行うことができる体制を敷く。

     

    ■ハーフプレキャスト普及

     

     一方、コンクリート構造物における埋設型枠・プレハブ鉄筋に関するガイドラインは、現場作業の効率化を支える要素技術(埋設型枠・プレハブ鉄筋)の活用に対する留意事項などを示す“参考資料”という位置付けになる。

     

     コンクリートを流し込んだ後に一定の期間を置いて撤去していた型枠を、本体コンクリートとの一体性や耐久性を確保しながら、本体の外壁として存置する「埋設型枠」や、コンクリートを流し込む前に型枠の内部で行う鉄筋の加工・組立(作業)の一部を工場製作化する「プレハブ鉄筋」の特性などを整理。

     

     この2つの技術を用いることで、いわゆるハーフプレキャストなど新技術・新工法の普及を図っていく方針だ。

    残り50%
    ログインして続きを読む 会員でない方はこちらよりご登録ください

    掲載日: 2018年6月27日 | presented by 建設通信新聞

前の記事記事一覧次の記事