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現場探訪/太平佐野地区舗装工事(静岡県伊豆市)/施工は佐藤渡辺
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>静岡県の沼津、下田両市を結ぶ伊豆縦貫自動車道の一部となる天城北道路のうち、大平~天城湯ケ島インターチェンジ(IC)間の「太平佐野地区舗装工事」(静岡県伊豆市、延長約2キロ)で、ICT(情報通信技術)施工が本格化している。施工を担当する佐藤渡辺は、起工測量や設計・施工、出来形管理に自社現場で最多となるICTソリューションを導入。工期短縮や施工精度向上を図りながら、先端技術の社内定着を狙う。
◇フルセットでICT導入
天城北道路は起点となる伊豆市の修善寺と終点の矢熊をつなぐ。伊豆南西部に向かう国道136号の渋滞緩和や災害に強い道路の構築を目的に整備が進む。同道路のほぼ中間に位置する太平佐野地区舗装工事の現場で、同社は土工やアスファルト舗装などを行う。工期は1月18日~12月20日で、本年度内の開通を予定する。
現場では3月に起工測量を始め、4月から土工に着手した。区間内には狩野川高架橋(延長800メートル)や太平ランプ橋などの構造物を設ける。構造物は7月中におおむね完成。8~9月に橋面の防水・舗装工事や車道の舗装工事を進め、10月までに表層工やアスファルト安定処理などを終える。7月18日時点の工事の進捗(しんちょく)率は事業費ベースで約4割となっている。
現場を指揮する中島竜二所長は「フルセットでICTを導入している自社の現場はほかにない」。と話す。同社は太平佐野地区舗装工事の現場を、ICT舗装のノウハウを社内に水平展開するためのモデル現場と位置付け、起工測量から施工管理までの全工程にICTを導入している。
土工と舗装工の両方で、レーザースキャナー(LS)による起工測量や3次元(3D)設計データ作成、ICT建機による施工を採用。路盤・舗装工では、3Dデータを使った自動制御のブルドーザーやモーターグレーダー、アスファルトフィニッシャーをフル活用している。地上型LSを使用した出来形計測も実施し、3Dデータで成果品を納める。
直轄工事でICT施工を促すモデル工事が増えつつあることから、同社は、現場へのICT導入を加速している。本年度から3カ年の中期経営計画に、工事の調査・設計から施工、検査、維持管理まですべてのプロセスにICTを積極導入する方針を盛り込んだ。中島所長は「この現場は先進事例になる。今回の施工データを社内に広げる」と意気込む。
工事内容は、橋梁部が橋面防水工8465平方メートル、端面舗装工8230平方メートル、端部防水工596平方メートルなど。土工部は排水性舗装工5759平方メートル、排水構造物工542メートル、縁石工319メートル、防護柵工594メートル、区画線工、道路付属施設工など。国土交通省中部地方整備局沼津河川国道事務所が発注した。
残り50%掲載日: 2018年8月2日 | presented by 日刊建設工業新聞