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大成建設、国内2例目/鉄道橋にUFC適用/桁分割架設で作業時間短縮
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>大成建設は、京王井の頭線下北沢駅付近で、高強度繊維補強コンクリート(UFC)を使った鉄道橋の架け替え工事を実施した。UFCを使った鉄道橋は、三重県の三岐鉄道萱生川橋に次いで国内で2例目となる。 下北沢駅付近では、京王電鉄が井の頭線の既設橋脚を撤去し、新しい鉄道橋に架け替える工事を進めている。小田急小田原線と井の頭線が交差する場所で、工事区域が狭いほか、小田原線の地下駅躯体上に架設用クレーンを配置するため、駅舎躯体への影響を最小限に抑えつつ、最終電車から始発電車までの限られた時間で施工できる方法の適用が求められた。
UFCは、設計基準強度が1平方mm当たり180ニュートンで、普通コンクリートの約4倍の強度があり、鉄筋の代わりに鋼繊維を使うため部材の厚さが薄く、軽量化を図れる。今回の工事では、部材断面が中空の桁を横方向に4本束ねて1橋にするホロー桁にUFCを使った。主桁数は4橋で、桁高は0.8m。
I期工事では、列車走行が可能な必要最低限の構造として、最終的に4本の桁を束ねる桁のうち、中央部2本だけを連結後、軌道を設置した状態で架設した。重量は普通コンクリート桁が約190tに対し、軌道重量などを含めても約80tと軽量で、地下部の駅舎躯体の補強や架設時の影響を低減できた。UFCを採用しているため強度が高く、桁2本だけで列車重量を支えられた。
II期工事では、残りの2本のホロー桁を架設後、I期の2本と結合した。I期と2期に分けることで、最終電車から始発電車までの時間制約にも対応できた。
鉄道橋の構造検討は、鉄道総合技術研究所の指導のもと、設計を復建エンジニヤリングが担当した。
残り50%掲載日: 2018年8月22日 | presented by 建設通信新聞