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  • コンクリ構造物/AIでひび割れ検知/キヤノンと東設土木コンサル作業時間8分の1

     キヤノンと東設土木コンサルタントは、AI(人工知能)を活用してインフラ構造物のひび割れを自動検知する技術の開発を進めている。従来は人手でトレースしていた画像データのひび割れをAIが自動で検知することで、大幅な作業効率の向上を実現する。実証実験ではひび割れの9割以上の検知率を確保し、人手と比べて作業時間を約8分の1に削減した。

     

     東設土木コンサルタントが開発した変状展開図作成支援ソフト「CrackDraw21」は、画像データのひび割れをトレースして展開図を作成できる。コンクリート構造物などの変状の分布状況を電子化でき、劣化・変状のランク付けや進行状況を簡単に確認できる。しかし近年は高精度の撮影が可能となったことでより細かなひび割れまで映し出すため、人手や時間が掛かる懸念があった。

     

     開発中の技術は、まず対象の構造物を1ピクセル当たり0.3mmの解像度で撮影し、幅0.2mm以下のひび割れを画像データに映し出す。画像処理後に、AIが自動でひび割れを検知する。画像上では途切れているひび割れも1本につなげて検知する機能を設けるなど効率化につなげている。検出したデータはCrackDraw21で読み込める形式で出力できる。

     

     開発に当たってはAIの検知結果を人手によるものと比べて評価することで検知精度を高めている。キヤノンがAIの技術開発を進め、東設土木コンサルタントがAIに学習させるための正解データの提供を担当する。

     

     実証では、あるコンクリート構造物の10m四方の画像データを使った。AIは画像上の500本以上のひび割れを9割以上検知し、人手と比べ作業時間を8分の1に短縮した。

     

     今後、実用化に向けてさらに精度を向上させるほか、さまざまな構造物に対応できるよう汎用性も高めていく。また、ひび割れ以外の変状の検知も可能となるように開発を進めている。

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    掲載日: 2018年8月24日 | presented by 建設通信新聞

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