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  • 遮水シートの品質検査/端末と衛星で可視化/清水建設と菱友システムズ

    【中間貯蔵施設に適用】

     

     清水建設は、菱友システムズと共同で、廃棄物処分場などに敷設する遮水シートの品質検査の結果をタブレット端末とGNSS(衛星測位システム)を活用して見える化し、効率的に管理する「遮水シート施工検査支援システム」を開発・実用化した。2017年7月から福島県大熊町の中間貯蔵施設に適用しており、検査結果をクラウドサーバーで一元管理することで、検査作業が効率化することを検証している。清水建設が全体計画、照査、実証、菱友システムズがシステム設計・構築を担当した。

     

     システムは、タブレット端末と可視化用に開発したアプリケーション、GNSSで構成し、インターネットの接続環境下であれば、どこでも利用できる。GNSSは、パソコンのある現場事務所などに設置する基準局と、検査機あるいは検査員に付けた移動局の2局のアンテナ、受信機を利用し、移動局のアンテナの位置情報を5cm以下の誤差でリアルタイムに自動検知する。その情報を基に、アプリケーションが検査済み個所をクラウドサーバーに保存した遮水シート図面上に点や面で見える化し、検査結果とともに一元管理することで、検査作業を効率化する。

     

     具体的には、検査員はタブレット端末と移動局のアンテナ、受信機を現場に携行し、検査する部位ごとに検査日時、検査の種別、検査結果を入力するとともに、タブレット端末で検査個所の写真を撮影、アップロードすれば登録は完了する。タブレット端末や現場事務所のパソコンから、リアルタイムに色別した検査済み個所と不具合個所を遮水シート図面上で確認できるので、検査個所の重複や検査漏れを防止できる。

     

     中間貯蔵施設の土壌貯蔵施設は、除染によって発生した除去土壌などを貯蔵するため、放射性物質が漏れないように遮水シートを敷設し、 敷設後に遮水性能を確認する。通常、検査個所と検査結果は記録用紙に手作業で記入するが、検査個所の重複や検査漏れ、 記録ミスなどが生じることがないよう時間をかけて慎重に行うため、 検査作業の効率化が課題となっていた。

     

     清水建設は引き続き、現場のICT化を進め、生産性の向上を図っていく方針だ。

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    掲載日: 2018年8月28日 | presented by 建設通信新聞

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