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  • 米オートデスク副社長基調講演/モジュール化が進展/ロボ自動施工に広がり

     米国オートデスク社のスティーブ・ブラム上級副社長ワールドワイドフィールドオペーレションズ担当は31日、東京都港区のグランドニッコー東京で開かれたユーザーイベント『Autodesk University Japan2018』(AU)の基調講演で、今後、さらに建築物のモジュール化と自動施工が進展するとの見方を示した。工場で建築物の部屋などを製造してロボットで自動施工する方法が広がり、「仕事の仕方そのものが変わる」とした。

     

     AUのオープニングあいさつでオートデスクの織田浩義社長は、建設業が労働人口の減少と働き方改革による残業時間制限の中で成果を出すことが求められており、「やり方を変えずに気合いとガッツで乗り切るのは不可能」と指摘。BIMを使った施工計画の検討や作業の効率化が進んでいる事例を示し、「もっと新しい創造のレガシーを皆さんが生み出せる」とユーザーに呼び掛けた。

     

     ブラム上級副社長は、世界で毎日、40万人の中間層が生まれ、人口の都市部への集中が一層進んで需要が増える一方、熟練労働者が確保しにくくなり、エネルギー資源も減少し、廃棄物やCO2排出量の削減が求められるという増加と減少の関係が進むと予測。「デザインの仕方やものの作り方を変えなければならない。自動化が仕事を奪うのではなく、どう自動化を使えるかを考える必要がある」と訴えた。

     

     自動化の進展によって「ロボットがもっと意味のあるモノをつくる方向に変わっている」との考えを示した上で、オランダの戸建て住宅建設会社が、BIMを使って庭の大きさや日照の当たり方などを比較検討して設計し、部材をすべて工場でつくって現場で組み立てる方法を取り入れたことを紹介。「自動化はつくるモノを変えたのではなく、仕事形態を変えた」とし、「自動化が単に収益を上げると考えるのではなく、プロセスの最適化で競争力を上げ、売り上げを伸ばすと考えるべきだ」と強調した。

     

     続いて米国オートデスク社のニコラ・マンゴン副社長建築・土木インフラ業界担当が登壇。病院建築に当たって病室の形状をBIMでパターン化して、それにあった部材を工場で製作した事例と、プレキャスト部材を現場でロボットが自動的に組み立てる技術を紹介し、プレキャスト化と自動化の進展状況を説明した。

     

     AUでは、オートデスク製品を使った最新プロジェクトとして、清水建設、大和ハウス工業と大成建設、JR東日本とジェイアール東日本コンサルタンツ、安井建築設計事務所、八千代エンジニヤリング、ダイキン工業などが事例を発表した。

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    掲載日: 2018年9月3日 | presented by 建設通信新聞

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