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  • 後施工せん断補強鉄筋 「ベストグラウトバー」/RC構造物の適用範囲拡大/奥村組

    【有効係数上限値も更新】

     

     奥村組は、既存RC構造物の耐震補強技術として開発し、土木研究センターの建設技術審査証明(土木系材料・製品・技術、道路保全技術)を取得している、後施工せん断補強鉄筋「ベストグラウトバー」について、適用範囲を拡大する内容変更を同センターに申請し、承認されたと発表した。

     

     ベストグラウトバーは、一般的に使用される鉄筋の片側をネジ切り、斜め切断加工し、先端部に六角ナット(定着体)を装着したもの。同部材を使った耐震補強工法は、RC構造物の奥側主鉄筋の手前までの挿入で十分な補強効果を発揮することから、削孔による奥側主鉄筋の損傷リスクを大幅に低減できるとともに、充填材に可塑性モルタル(無機系無収縮プレミックスモルタル)を使用し、モルタル充填と鉄筋挿入時に専用治具を使うことで、上向き姿勢でも液だれなく充填することができ、安定した品質を確保することができる。

     

     今回変更申請した点は、▽ベストグラウトバーに適用できる鉄筋径について、鋼材種SD345のD25を新たに追加(従来の適用範囲はSD345またはSD390のD16、D19、D22)▽せん断補強の効果を示す有効係数について、これまで鋼材種SD390とSD345を同じ有効係数の上限値としていていたものを、SD345の上限値を載荷実験により更新--の2点。

     

     ベストクラウトバーを使った耐震補強工法は2015年に開発。これまで、施工中を含めて8現場(約6万3000本)に適用している。今後も同様の耐震補強工事が継続して発注される見通しであることから、汎用性を高めるため、さらなる検証を重ねた結果、適用できる鉄筋径の拡大など変更申請を行った。

     

     今回の内容変更により、同工法が適用できるRC構造物の範囲が拡大した。今後も、RC構造物に対して片側から施工できる高品質・高効率な耐震補強技術として、積極的に提案していく方針だ。

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    掲載日: 2018年9月13日 | presented by 建設通信新聞

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