建設技術者向けNEWS
建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!
-
大成建設/特定浄化菌の効果持続/注入回数を大幅削減
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>大成建設は、塩素化エチレン類を浄化する特定浄化菌の効果を長期的に持続させる浄化材「TM-BioLong」を開発した=図。汚染域での浄化効果の持続性が高く、浄化材の注入回数を大幅に削減することにより、コスト軽減が可能となる。比較的有機物の分解が生じやすい実汚染帯水層で持続性試験を実施した結果、従来の市販浄化材は50日でほぼ消滅するのに対して、この特殊樹脂は約200日経過後も初期の40%程度が地盤内に残存しており、1年以上は微生物の増殖促進効果を持続できることを実証した。
近年、塩素化エチレン類による汚染地下水の原位置浄化対策として、汚染帯水層に井戸や注入管を設置し、浄化菌の増殖を促す有機物を主成分とする浄化材を注入する技術が普及している。しかし、この方法は増殖した浄化菌を一定期間とどめリバウンド現象を防止するため、繰り返し浄化材を注入する必要がある。また、従来から市販されている比較的効果の持続性が高い油脂系浄化材は水より比重が軽いため、帯水層の下部にとどまりにくいなどの課題があった。
そのため同社は、汚染帯水層で浄化菌の増殖を促す有機成分を緩やかに放出する特殊微粉樹脂を配合した浄化材のTM-BioLongを開発し、汚染サイトで検証した。
TM-BioLongは、特殊微粉樹脂を含み、水と容易に混合できるペースト状のこれまでにない浄化材で、観測井戸や注入管から広範囲の汚染帯水層に供給可能であるほか、特殊樹脂は水より比重が重く、帯水層下部の汚染源付近に供給できる。また、微粉樹脂から有機物が徐々に放出するため、1年以上にわたり浄化菌の増殖を促す効果が持続する。
今後は、5年以上の使用実績のある即効性の浄化材「TM-BioQuick」と、TM-BioLongを組み合わせ、同社が実施する浄化工事に適用していくとともに、外販を視野に販路を構築していく予定だ。
残り50%掲載日: 2018年9月28日 | presented by 建設通信新聞