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  • 建材メーカーから悲鳴/台風、地震 自然災害相次ぐ/工程遅れ、半年に及ぶ可能性も

     また台風か--。台風や地震などの自然災害が相次ぎ、内・外装の建材メーカーから悲鳴のような声が上がっている。「(工程の)遅れの影響が半年間に及ぶ可能性がある」と話すメーカーも出ており、施工の最盛期を迎える首都圏の建築工事の工程にも影響を与える可能性が出ている。

     

     ことしは、7月28日に台風12号が東から西に関西方面を通過、8月8日には13号が関東に接近、同15日に15号が九州に上陸、同23日に20号が四国に上陸、9月4日に21号が近畿地方に大きな被害をもたらした。同30日にも24号が和歌山県に上陸し、首都圏でもJR東日本が計画運休するなどの影響が出た。

     

     建材メーカー各社は、自社の製品を特約店が販売・施工する体制を取っているが、台風などで現場の施工工程が遅れると、「止まった現場から『早く取り付けてほしい』と言われるため、次に施工する予定だった現場の納品・取り付けを遅らさざるを得ない」(内装系建材メーカー)。こうして予定を順番に遅らせながら徐々に元の工程に戻していくのが一般的で、通常の場合「一度の台風で、遅れを取り戻すのに1カ月ほどかかる」(同)という。

     

     ところが、今回の場合、毎週のように台風が上陸したため、いったん納品・取り付けを遅らせた現場の工程が再び遅れ、次の現場の納品・取り付け予定をさらに遅らせるという対応を取らざるを得ない状況となっている。さらに、現在は製品を輸送するためのドライバー不足が顕著で、「もともと確保していたドライバーのスケジュールを再度、確保するのが非常に難しい」(同)という。

     

     このため、今回の工程の遅れは、「取り戻すのに半年ほどかかるかもしれない」(同)という。

     

     ある外装系の建材メーカーも「長雨、台風、地震などによる遅れで、受注はあるけれど出荷が遅れている」と語る。納品・取り付けが遅れれば、売上計上もずれ込むため、経営にも影響が出かねない状況だ。

     

     元請け各社にとっては、自社の現場の遅れが数日だったとしても、他現場の工程のずれ込みによって部品の納品・取り付け予定日が大きく変更になり、全体工程に影響を及ぼす可能性も出ている。

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    掲載日: 2018年10月10日 | presented by 建設通信新聞

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