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  • 軟弱地盤の基礎工法開発/柱脚と杭頭 埋込み接続/竹中工務店

    【作業員半減 工期も2割短縮】

     

     竹中工務店は、軟弱地盤の基礎工事を省人化・短工期化する「W埋込工法」を開発した。基礎フーチング内に柱脚と杭頭を埋め込み、つなぎ合わせることで杭頭補強筋が不要となり、杭打設後の鉄骨建て方を可能とする。同社が設計施工を手掛けた名古屋市の「ららぽーと名古屋みなとアクルス」に初適用した結果、基礎工事の作業員数を半減し、工期を約2割短縮した。 軟弱地盤の従来工法は柱をアンカーボルトで固定し、RC造の基礎梁と杭基礎は基礎フーチング内の杭頭補強筋でつなぎあわせるため、配筋が複雑で手間が掛かっていた。

     

     W埋込工法はまず杭を打設し、その杭に鉄骨建て方用のアンカーを設置することで鉄骨建て方を可能とする。鉄骨建て方後は基礎配筋を組みコンクリートを打設する。杭頭補強筋が不要なほか、アンカーも簡便で効率的な施工を実現する。

     

     柱脚は鉄骨建て方用の簡易なもので済み、杭頭補強筋も不要で1カ所当たり約1割のコスト削減が見込める。鉄骨柱が基礎梁内部に埋め込まれているため柱から鉄骨梁を出すことができ、基礎梁を鉄骨化する場合にも活用できる。

     

     同工法の安全性を検証するため、2分の1スケールの架構実験を実施。大地震を想定した力を作用させた結果、従来工法と比べ約15%のエネルギー吸収能力の向上を確認した。

     

     初適用した三井不動産発注のららぽーと名古屋みなとアクルスの規模は、S造で店舗棟は4階建て延べ12万4700㎡。工期は2017年4月から18年8月までで9月に開業した。

     

     同社は大阪でのプロジェクト1件にも適用を検討しており、今後も軟弱地盤の基礎工事へ活用を進めていく。

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    掲載日: 2018年10月10日 | presented by 建設通信新聞

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