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全建 i-Con取組状況調査/意欲あるも二の足/採算性、設備投資に課題
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>全国建設業協会(近藤晴貞会長)は、各建設業協会の会員企業を対象にした、i-Constructionへの対応状況に関する調査結果をまとめた。ICT活用工事に「積極的に参加する」との回答は5割を超え、前年調査の約4割から上昇したものの、「設備投資に多大な経費がかかる」「ICT建機のリース料が高く、工事採算が取れない」などの声も少なくない。厳しい経営環境下で、意欲はあるものの積極的な取り組みに二の足を踏まざるを得ない地域建設業の実情が浮かび上がっている。
ICT活用への要望事項
i-Conに関する調査結果は、7-9月に47都道府県建協と会員企業を対象に実施した「改正品確法に基づく発注者関係事務の運用に関する指針(運用指針)の運用状況等に関するアンケート報告書」に盛り込まれている。アンケートでは925社からの回答があった。
ICT活用工事への取組姿勢(複数回答)では、「積極的に参加(希望する)する」との回答が53%を占め、前年調査結果の43%を上回った。「参加可能な発注がない」は23%、「参加(希望)しない、様子を見る」が24%で、ともに前回調査とほぼ同水準で推移している。
ICT施工のメリットへの回答(複数回答)を見ると、「省力化、効率化が図られた」が最多の89%を占め、以下、「安全性が高まった」(54%)、「工期が短縮できた」(46%)と続く。
一方、デメリット(同)については、「導入コストが高額」(76%)、「工事ごとで採算が取れない」(64%)、「人材不足(外注依存)」(54%)の順で回答割合が高い。
省力化などのメリットは得られるものの、対象となる工事が少なく、将来的な件数増も不透明なことから、設備投資に躊躇(ちゅうちょ)する地域建設業も少なくない。また、小規模工事ではICT建機のリースや専用ソフトの購入費用が高額のため採算が取れず、手を出しにくいという声もある。
ICT活用に向けた要望への回答(同)は、「適正な工事への導入(規模・工種など)」が78%を占め、「助成制度の拡充(設備投資)」(64%)、「官積算への反映」(63%)の順で多い。
回答企業からは、「現時点では施工業者、現場技術者の負担が大きく、ICTが必ずしも効率化、省力化につながっているとは言い難い」「小規模土工を含め、ICT活用ができる施工歩掛かりの整備を希望する」などの声が上がっている。
残り50%掲載日: 2018年10月22日 | presented by 建設通信新聞