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3年以内離職率/大卒で4年ぶり30%下回る/厚労省 職場定着の取組強化
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>2015年3月卒業者で建設業に就職した3万9385人のうち、就職後3年以内に仕事を辞めたのは1万4837人で、卒業後3年以内離職率が37.7%となったことが、厚生労働省が23日にまとめた新卒者離職状況から明らかになった。前年(14年3月)の卒業者と比べ離職率は1.2ポイント低下した。このうち、高卒者は1万5187人の就職に対し、7097人が仕事を辞めたことから、3年以内離職率は1.0ポイント減の46.7%だった。前年と比べ離職率は下がったものの、2人に1人程度が離職している状況は続いている。全産業の高卒離職率39.3%と比べ、建設業の離職率は7.4ポイントも高く、担い手を確保しても、定着が困難である状況が変わっていないことを示している。
一方、大卒者は1万9665人が就職し、3年以内に5682人が離職、離職率は1.6ポイント減の28.9%となった。全産業の大卒離職率31.8%と比べ、建設業の離職率は2.9ポイント低く、大卒建設業の3年以内離職率が30%を下回ったのは4年ぶりとなる。
就職環境は売り手市場で、高い就職率を示している。就職率が高いときの新卒者は、比較的希望する企業に就職できたとみられ、その結果、3年以内離職率も下がる傾向にある。一方で、よりよい条件の企業があれば、スキルアップなどの観点から転職する行動パターンも続いているという。
離職率は低下傾向にあるものの、厚労省では業種に関係なく安易な早期離職は避けてほしいとし、企業の職場定着と早期離職を防ぐための取り組み強化は必要とみている。
企業で「働き方改革」が進んでいる中、若者は収入だけを求めるのではなく、仕事と生活の両立を求める傾向が一層強まっている。特に、休日・休暇がきちんと取得でき、長時間労働でないことを重視している。こうしたことから、建設産業界の担い手確保とその後の定着には、現場の週休2日制や長時間労働の是正などの取り組みを、より加速することが求められる。
建設業における大卒の離職者数と離職率は、1年目までが2390人、12.2%、2年目までが4144人、21.1%、3年以内で5682人、28.9%となる。高卒では1年目までで3484人、22.9%、2年目までが5541人、36.5%、3年以内で7097人、46.7%だった。
短大などの卒業者は、建設業に4115人が就職。1年目までに844人、20.5%、2年目までに1347人、32.7%、3年以内で1730人、42.0%が離職。中卒は418人が就職したものの、1年目までに205人、49.0%、2年目までが283人、67.7%、3年以内では328人、78.4%が離職している。
16年3月卒業者で建設業に就職したのは、大卒が1万9168人、高卒が1万4513人となっているが、既に2年目までに大卒で19.2%の3682人、高卒で34.7%の5038人が離職している。
また、建設業に就職した17年3月の大卒と高卒の就職者数は、大卒2万0943人、高卒1万4924人となっている。前年就職者数と比べ大卒1775人、高卒411人がそれぞれ増加した。
大卒の建設業への就職者数は、データのある03年3月卒業者以降で最も多く、初めて2万人を突破した。高卒の建設業就職者数は前年より増えたものの、最も就職者数が多かった15年3月卒の就職者数と比べると263人少ない。
建設業に就職した17年3月卒業者のうち、1年目までに大卒が11.3%の2372人、高卒で21.0%の3129人が既に離職した。
残り50%掲載日: 2018年10月24日 | presented by 建設通信新聞