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  • 有明体操競技場 木造屋根梁をリフトアップ/国内最大の90mスパン/五輪組織委員会

    【木の文化を象徴】

     

     東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は7日、東京都江東区で進める有明体操競技場の象徴となる木造アーチ状屋根梁のリフトアップを報道関係者に初公開した。約90mの大スパンは、木造屋根として国内最大を誇る。基本設計は日建設計、実施設計・施工は清水建設が担当、2019年10月末の完成を目指して進捗率は50%となっている。19年5月には屋根加工を終え、日本文化を象徴する杯形状の“木の器”が姿を現す。

     

     競技場の大屋根を支えるのが、木造アーチと鉄製の補助ワイヤーケーブルによる弓の原理を取り入れた張弦梁構造の大梁だ。架設には工期短縮と安全管理を考慮してリフトアップ工法を採用した。

     

     木造の梁は、1ユニットが長さ69m、幅14m、重量200tある。地上で組み立て、高さ30mに上げて架設する。1時間で5m上がるが、調整や点検など含めると1日かかるという。この作業を2カ月ごとに全5回実施、今回はその2回目となる。

     

     競技場は、外装や観客席にも木を使う。全体量としては20年東京五輪競技施設で最大規模の約2300m3。さらに競技エリアや観客席は仮設構造物とし、撤去のみで大きく形を変える必要がないなど、大会後の利用を見据えた設計となる。

     

     高橋秀通日建設計設計部門設計部長は「シンプルに物をつくりたかった。木を使い(鉄骨などに比べ)屋根が軽くなったことで下部構造をシンプルにできた」、永田正道清水建設有明体操競技場建設所長は、「アーチ工事が完了する前に外周躯体を終えたことや競技エリアの床躯体工事を先行したこと、建物と外構を同時施工するなど工期短縮に工夫した」とそれぞれ述べた。

     

     競技場の規模は、S一部木造3階建て延べ3万9194㎡。大会後は延べ2万7459㎡の展示場施設に改修する。建設地は、有明1-7-4の敷地9万6433㎡。

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    掲載日: 2018年11月8日 | presented by 建設通信新聞

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