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  • 広島工大/ロボットの社会実装へ乗り出す/建築メンテ研究センター開設/BIMと連携 デジタルメンテ

     広島工業大学は、建築保全分野でのロボットの社会実装に向けた調査・研究に乗り出した。人手に頼っていたメンテナンス分野に対し、BIM連携を視野に入れた建築保全分野のデジタル化「デジタルメンテナンス」の実現を目指す。また、研究者、ロボット、ビルメンテナンス、オーナーなど、建築保全に関わる各分野の関係者が連携し、ロボット導入のボトルネックとなっている「契約」「作業」「雇用」などの諸課題に対する横断的な取り組みを推進する。 調査・研究を進めるに当たり、業務用清掃ロボットなどで組成される日本ビルメンロボット協議会と共同で「建築保全業務ロボット研究センター」を同大に開設。除塵型業務用床面清掃ロボットに関する建築保全の研究実績を持つ杉田洋環境学部建築デザイン学科教授がセンター長に就いた。

     

     建築保全業務の多くは、人の手によって行われてきた歴史がある。人手不足を背景としたロボット化が注目される一方で、人手の歴史が長かったため、ロボットに対する不安などの課題も浮き彫りになっている。杉田センター長は「ビルメンロボット協議会と連携することで、個別では解決できない課題を集めることができる。中立的な立場でその課題を解消するための支援を行っていきたい」とセンター開設の意義を説明する。

     

     研究内容は、自動化に向けた建築保全作業の行動分析やロボット作業の安全対策、作業効率や搬送経路・保管スペースなど建築計画に関する検討を進める。デジタルメンテナンスの実現について杉田センター長は「BIM導入の流れの中で、人手に頼っていたメンテナンス分野との連携は難しいと言われてきた。各分野を総合的にまとめる役割を担っていきたい」と話す。

     

     もう1つの大きな課題は、保全業務の契約問題がある。現在は作業量に伴う仕様発注となっているため、ロボットの活用を踏まえた保全契約のあり方を検討し、性能発注に向けた保全性能評価基準の構築を進める。

     

     そのほか、保全作業員の雇用に関して障害者雇用などを視野に入れ、人とロボットの協働や作業スタッフへの現場教育に関する検討も進める。

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    掲載日: 2018年11月21日 | presented by 建設通信新聞

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