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都心中心部に巨大な“穴”/リニア北品川非常口/JR東海
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>【鉄道近接の難工事】
東京都心のど真ん中に巨大な“穴”が出現--。JR東海が計画するリニア中央新幹線の品川駅~等々力非常口を掘削するシールドマシン発進地点の1つとなる「北品川非常口」新設工事が順調に進む。鉄道や道路トンネルが近接する中で、土圧を計算しながら地下深くまで掘削する高難易度の工事だ。立坑掘削が完了し、躯体構築に着手した。同社は28日、名古屋エリアを含む都市部の非常口としては初めて報道関係者に公開した。
北品川非常口の施工は、清水建設・鴻池組・竹中土木・名工建設JVが担当している。立坑の工期は2019年9月9日まで。JR東海の吉岡直行中央新幹線建設部土木工事部担当部長は「掘削と床面に厚さ6mのコンクリートを打設し終え、山場は超えた。これから躯体構築など終盤を迎える」と説明する。隣接する変電施設の地下部分構築まで含めた全体工期は20年7月まで。
北品川非常口の立坑の規模は、直径約40mで、深さが「リニア区間に設置する中では深い部類に当たる」(同社)という約90m。一般的に地下40m以上を“大深度”とするが、「目黒川の下を走る首都高中央環状品川線のさらにその下を掘る必要からこの深さが必要」と指摘する。
現場は、品川駅から計画路線上の南約1.5㎞に位置する。「“都市部”ということが良く分かる」(同社)というように、東海道・京浜東北線に近接し、東海道新幹線や目黒川、中央環状品川線に挟まれた「特に神経を使う」難工事だ。
吉岡部長は、「硬い岩盤を広範囲に掘っていくことが課題だ。安全、環境保全、地域連携を重視しながら着実に工事を進めていく」と意気込みを語った。
北品川非常口は、首都圏初の非常口として16年7月に着工、18年6月に立坑掘削が、11月10日に底面のコンクリート打設が完了した。現在は内部躯体を構築中で、完了後にシールドマシンを搬入・組み立てて発進に備える。リニア中央新幹線の営業開始後は、トンネル内の換気や避難経路に使用する予定だ。
残り50%掲載日: 2018年11月29日 | presented by 建設通信新聞