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  • 日本工営ら4者/用水路壁面点検用フロート型ロボット開発/流して回収、断水せず調査

     日本工営ら4者は、水が流れ続けるトンネル内部の壁面を点検できるフロート型ロボット「モモタロウ」=写真=を共同開発した。ロボットはEVA(エチレン・酢酸ビニール樹脂)のフロート(浮き)を付けた円柱形の船体に高感度カメラと壁面自動追尾機構を搭載。壁面自動追尾機構によって揺れに関係なく、常に壁側にカメラが向いて撮影する。水に浮かべて流し、下流部で回収するだけで安全に短時間に調査できるという。

     

     モモタロウは、農林水産省が官民連携新技術開発プロジェクトとして採択。日本工営が農業・食品産業技術総合研究機構・農村工学研究所、ウォールナット(東京都立川市、齋藤豊社長)、日本シビックコンサルタントの3者と共同開発した。

     

     円柱形の船体は小型(搬入出口75センチ×75センチ)・軽量(35キロ)で、船上には白黒高感度カメラ3台(上方、左、右)とカメラが常に壁面に正対する「壁面自動追尾機構」、船体直下に超音波式水深測定装置を搭載。壁面自動追尾機構により、従来の自然流下方式の装置では水流によって観察方向が一定しない問題を解決した。カメラが壁面を安定的に連続撮影して変状抽出・坑内状況を把握できる。上方、左、右の高感度カメラは幅1・5ミリのひび割れから検出可能。断水しての目視調査と同等以上の精度で診断ができる。ドップラー距離計で変状の正確な位置情報を取得する。

     

     超音波式水深測定装置はトンネル内の土砂堆積状況や底部変形の情報を取得する。取得した撮影画像などの情報はトンネル展開画像作成ソフトを使ってトンネルアーチのゆがみを補正した画像展開図を作成する。

     

     上水・工業用水路と供用中の農業用水路は常に通水状態にあるため、供用後に一度も調査が行われていない水路トンネルも多く、断水せず目視調査と同程度の調査・診断機能を持った技術が求められていた。同社は水路トンネルの管理者に提案活動を強化している。

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    掲載日: 2018年12月7日 | presented by 日刊建設工業新聞

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