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  • 3Dプリンターで/高精度に部材製作/大成建設、アクティオ、有明高専、太平洋セメント

    【複雑な形状も実現】

      大成建設は、アクティオ、有明工業高等専門学校、太平洋セメントと共同で建設用3Dプリンター「T-3DP(Taisei-3D Printing)」を開発した。3Dデータに基づいてノズルからセメント系材料を吐出し、部材を高精度に積層造形する。型枠を使わずにさまざまな形状の部材を自動で製作できる。実証実験では中空の大型柱の製作を実現した。

     

     T-3DPは制御用パソコン、材料投入ホッパー、スクイーズポンプ、特殊ノズルで構成する。制御用パソコンに読み込んだ3Dデータを基に、セメント系材料の量を自動で制御してノズルから吐出し、部材を製作する。最大で幅1.7m、長さ2.0m、高さ1.5mの部材が製作できる。

     

     使用するセメント系材料は、力が加わると柔らかく流動するため圧送しやすい。ノズルから吐出後は形状が崩れにくく短時間で固化し、一度に高く積層できる。

     

     ノズルは材料の吐出量を一定に保つことが可能。脈動を伴うポンプとも組み合わせられる。ノズル先端から材料が垂れることを防ぐ構造のため、複数の部材を同時に製作できる。積層中も移動速度や吐出量などの設定変更が可能で即時に制御に反映する。

     

     実証実験では楕円形状でひねりのある中空の大型柱を8つに分割し、2時間で製作した。効率的な材料配置で構造的、質量的に最適な設計ができるトポロジー最適化手法を取り入れた複雑な形状のベンチの製作も実現した。

     

     今後は無筋の意匠系部材の製作や補強技術の開発などを進める。2025年度から大型構造部材の製作、移動式や自律式の3Dプリンターの開発などを進め、自動施工技術の高度化を図る。将来的には3Dプリンターを活用した現場での最適化構造物の施工を目指す。

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    掲載日: 2018年12月10日 | presented by 建設通信新聞

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