建設技術者向けNEWS
建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!
-
横河ブリッジ/IH技術で鋼構造物の塗装除去/安全性向上、処理コストも低減
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>横河ブリッジは、鋼構造物の仕上げに使用する塗装を「誘導加熱(IH)」式で除去する技術を開発した。有害物質を含んだ塗装が飛散しないまま、剥離できる。作業員の安全性が向上するだけでなく、廃棄物の処理コストが低く抑えられる。阪神高速道路に初適用して有効性を確認した。同社は、新技術の強みを生かし、大規模橋梁や鉄道橋を対象とした補修工事の受注拡大につなげる方針だ。
同技術は、橋梁表面を覆う塗装を除去する工法で、クッキングヒーターに利用されているIHを応用して開発した。加熱コイル直下にある鋼板極表面を瞬間的に約200度に温め、付着力が低下した塗装をシート状に剥がし取ることができる。外気温に左右されず、寒冷地の現場でも効果を発揮する。必要な箇所を非接触のまま補修できる。
動力工具を使用した「ケレン」や剥離剤を使用した従来工法は大量の粉じんが発生するだけでなく、廃棄物処理のコスト増が課題となっている。塗装剤には鉛やクロムなどの有害物質を含んでいるため、作業員に健康不安を与えるなどの懸念もある。
新工法は塗装だけを除去するため、廃棄物量を抑えることができる。処分料込みの在来工法と同等のコストで済む。装置も軽量なため、仮設足場の設置や粉じん防止用設備も不要だ。
同社は14年に海外製のIH式剥離装置を使用し、大規模橋梁の補修工事に適用していたが、サポート体制の不備を理由に自社開発に踏み込んだ経緯がある。
初適用した阪神高速道の補修工事で効果が確認できたことから、本州と九州を結ぶ関門橋の改修工事への適用を目指す。鉄道事業者からの引き合いもあるといい、鉄道橋の現場にも展開していく。
残り50%掲載日: 2018年12月17日 | presented by 日刊建設工業新聞