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  • 山岳トンネル向けクラウド構築/切羽画像から地質評価/大林組

    【強度など新項目追加】

     

     大林組は、クラウドを活用した山岳トンネルの切羽評価システムを開発した。ディープラーニングの適用によりタブレット端末などで撮影した切羽画像から地質状況を素早く高精度に評価できる。2017年に開発した試行システムから評価できる項目も増加した。クラウドシステムの構築によりインターネット環境があれば、どの現場でも適用できる。19年4月から全国のトンネル現場で本格運用を始める。 山岳トンネルのNATMでは、吹付コンクリートやロックボルトなどを使った支保工の規模や強度は事前の地質調査に基づき計画される。その後、切羽の強度、風化変質、割目間隔、割目状態、走向傾斜、湧水量、劣化度合の7項目による地山の評価に応じて計画を見直して施工する。

     

     同社はMathWorksJapanの協力を得て、17年に切羽画像から風化変質、割目間隔、割目状態の3項目を評価する試行システムを開発した。今回は新たに強度、走向傾斜、湧水量、劣化度合を追加し、全7項目で切羽の評価が可能となった。タブレット端末などから撮影した切羽画像をクラウドにアップロードし、選択した項目の評価を得られる。1項目当たりの解析時間は約30秒で済む。

     

     これまでは切羽を上方と左右の3領域を目視で評価していたが、システムでは227ピクセル四方で分割し、約50-70領域まで細分化して評価できる。そのため切羽の変状や崩落に対応する局所的な手当てが可能となる。

     

     システムは約3000枚の切羽画像と、地盤力学、地質学の専門家の評価結果をディープラーニングで学習した。全7項目の7割以上で専門家の評価結果と一致することを確認した。7項目の平均は84%、最高で90%以上を記録。ディープラーニングには画像識別モデル「AlexNet」を活用した。

     

     今後は現場への適用によりデータを蓄積し、評価結果の的中率を高めるために半期ごとに学習データを更新する。

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    掲載日: 2018年12月19日 | presented by 建設通信新聞

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