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大型仮設支保工「T-CAPS」/組立・解体を大幅に効率化/大成建設
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>【新国立競技場に適用】
大成建設は、タワークレーン支柱を活用した大型仮設支保工「T-CAPS」を開発した。仮設支保工に使う部材数量が減り、組み立てと解体の大幅な効率化を図れ、工期短縮やコスト削減、安全性向上に寄与する。現在施工中の新国立競技場整備事業屋根鉄骨架設工事に適用されている。
仮設支保工として使われる支柱部材について、支柱の負担する軸力が大きくなる場合は、複数本の柱部材などを組み合わせた組柱形式を採用することが一般的だ。施工条件に合わせた使用部材などを個別に新規製作するため、仮設支保工の計画、計算、製作、組立・解体に時間と労力を要していた。
T-CAPSはタワークレーン支柱の壁面部を取り囲むように設置した作業足場が支柱に沿って昇降する。作業足場に備えた2層の作業床や、支柱内に装備した昇降設備を使って、効率的に組立・解体できる。使用部材転用率が向上し、同一形状・断面で構築する構造物での繰り返しの施工では、仮設作業の大幅な効率化を実現する。
これまでは、解体時に支柱上部に施工済みの構造物があるため、解体作業の初期にはクレーンなどを使えなかったが、T-CAPSは解体時に作業足場を降下させて構造物直下に空間を確保することで、クレーンなどを利用した直接解体が可能となり、作業時の安全性が向上する。
また従来の仮設支保工を使った工事では作業ごとに設置する必要があった安全設備や昇降設備など付帯的な仮設設備が、昇降式作業足場などにあらかじめ装備されるため、組立・解体時の作業労力や使用部材数量を大幅に削減する。
小型部材による組柱形式の仮設支保工は組立・解体日数に計7日程度を要していたが、T-CAPSは支柱の組立・解体がそれぞれ1日で完了する。組柱形式と比べて6-7割程度コストを削減できる。
同社では大空間屋根工事やスタジアム、大型橋桁などの建設に適用を図っていく。
残り50%掲載日: 2019年2月5日 | presented by 建設通信新聞